新MacBook Proが「夢の1台」と言い切れるワケ バッテリーを「使い切る1日」が実際なかった
もっとも、ワイヤレス中心でデータのやりとりをするという人も多いはずで、ワイヤレス通信はWi-Fi 6(802.11ax)に対応し、高速化、省電力化、混雑への強さを実現した。そのため、ケーブルは電源だけで、後はワイヤレスで済む、という人にとっては、ポート数の少なさは問題にならないだろう。
デスクでキーボードを接続したり、カメラをつなぐなど、USBデバイスを複数活用している人にとっては、2ポートでは足りない。どうしてもという人は、4ポート搭載しているMacBook Proの刷新まで待つべきかもしれない。
しかし、そうもいっていられないほどに、M1のスピードは恐るべきものがあった。
M1のパワーは静かさも作り出す
なお、これらに搭載するM1チップにはいずれも差はなく、軽い作業を行う分にはその性能差はない。今回レビューするMacBook Proにはファンが搭載されており、ファンが省かれたMacBook Airに比べると、高付加時のピーク性能を長時間維持することができる排熱機構「アクティブクーリングシステム」を搭載する。
ただし残念ながら、短いレビュー期間の間に、ファンを回すほどの作業を行うことはできなかった。4Kビデオの編集や、20GBにも及ぶ完成ビデオファイルの書き出しも、M1チップにとっては「軽い作業」に含まれてしまうのかもしれない。
4K HDRビデオの書き出しのスピードをテストしてみると、2020年モデルの2.3GHz 4コアIntel Core i7搭載MacBook Pro 13インチモデルの2.5倍のスピード、2019年の2.3GHz 8コアIntel Core i9搭載MacBook Pro 16インチモデルとの比較でも25〜30%高速に、ビデオファイルが完成した。
2020年に登場したインテルチップを搭載するMacBook Pro 13インチモデルは、すぐにファンが回り始めて、コンピューターが排熱を試みていることがわかる。最上位ノートブックの16インチモデルでも同様だった。
しかしM1搭載のMacBook Proには、せっかくファンがあるのに、その音を聞くには至らなかった。そうした不快な音を立てないことは、昨今のワークスタイルにはとても重要だ。
多くの人が、当たり前のようにリモート会議をこなすようになると、ファンの音がうなり始めて、それが雑音として相手に届いてしまうことは、ストレスになるからだ。
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