「生活のために働く人」が多い会社の行きつく先 会社が掲げる「企業理念」が実は劇的に重要な訳
企業理念は、一般的に「ミッション」「ビジョン」「バリュー」に分解されます。
ミッションとは、「使命」です。世の中にどのような価値を提供するのか、どのように貢献するのかという、その会社の使命を表すものです。
Googleであれば「世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすること」。Facebookなら「コミュニティーづくりを応援し、人と人がより身近になる世界を実現すること」です。
ビジョンは、どうありたいか、どうなりたいかを示す「目標」や「方向性」です。
Yahoo!は「世界でいちばん、便利な国」というビジョンを掲げ、「買いたいものが、すぐ手に入る。知りたいことが、すぐわかる。世の中を便利にすればするほど、人はもっと自由に、人生はもっと豊かになる」と、会社が目指す具体的な方向性を示しています。
バリューは、「価値観」「あり方」「姿勢」などを示す行動指針です。
メルカリは「新たな価値を生み出す世界的なマーケットプレイスを創る」というミッションを実現するために「Go Bold(大胆にやろう)」「All for One(すべては成功のために)」「Be a Pro(プロフェッショナルであれ)」という3つのバリューを大切にしています。
どの企業も、理念と商品やサービスが密接につながっており、ミッション・ビジョン・バリューの実現こそが、社員の働く目的になっています。
会社とは本来、理念を実現する場所
企業理念とは、ただ壁にかかっているものではなく、その会社が世の中にどういう価値を提供するのかを示すものです。会社とは本来、その価値を一緒に提供するために集まった、理念を実現する場所のはずです。
理念と目的がつながり、みんなが同じ方向を向いている組織は強いです。そういう会社で「働く目的は何ですか?」と質問すると、理念に関する言葉が自然に出てきます。
社員みんなが理念に共感し「一緒に実現していこう!」という状態になると、働く目的が明確になるので、誰もが高いモチベーションを持つことができます。
「何のためにこの仕事をやってるんだっけ?」「こんなことして意味あるんだっけ?」と悩んだりすることもなくなります。働く目的が「生活」や「お金」のためだけだったら、仕事はつらいものにしかならないのではないでしょうか?
だからスターバックスでもディズニラーランドでも、理念を浸透させる教育を徹底的に行っているのです。