「不登校はカゼの一種」と私がついに思えた理由 不登校が終わった高校時代に待っていた苦悩

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しかし私は今、不登校は、あくまで自分にとってカゼをひいたような出来事の1つにすぎず、私自身を表す、すべてではないと思っています。そう思えるようになったのは、社会に出てからの経験が大きく影響しています。

不登校は私のすべてではない

今、私は病気や身体の障害で不自由を抱えた患者さんのリハビリのお手伝いや心のケアをする、作業療法士として働いています。

リハビリを通して患者さんからお話を聞いたり、いっしょに働く同僚と、たわいもない世間話をしたり、働き始めてから人の話を聞く機会が増えました。

いろいろな世代や立場の人の話を聞いていくなかで、私はまわりの人も私と同じように、人間関係やさまざまなことで悩んでいることを知りました。

そして、まわりの人の悩みを聞いていくことで、「うまくいかないときは、誰だってうまくいかないんだ。不登校経験者じゃなくても悩むことはたくさんある。不登校だったから、うまくいかないわけじゃないんだ」と考えが変わっていきました。

社会に出てからお給料をもらえたことも、私にとっては自分の意識を変えるきっかけになりました。

働いてお金をもらえることで「不登校の私でも、不登校をしてない人と同じように仕事をして、ちゃんと生活できるじゃん」と実感し、自分に少し自信を持てるようになったからです。

私の場合は社会に出たことで、「不登校だから」という考えから抜け出し、ラクになることができました。

今でも、患者さんや同僚との関係がうまくいかず、落ち込むことはありますが、過去の経験にとらわれて、必要以上に悩むことはなくなりました。

「不登校だからダメなんだ」という私の考え方はとても狭くて不自由なものだったと、今では思っています。

(不登校経験者ひなさん〈25歳〉)

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日本で唯一の不登校専門紙です。不登校新聞の特徴は、不登校・ひきこもり本人の声が充実していることです。これまで1000人以上の、不登校・ひきこもりの当事者・経験者が登場しました。

また、不登校、いじめ、ひきこもりに関するニュース、学校外の居場所情報、相談先となる親の会情報、識者・文化人のインタビューなども掲載されています。紙面はすべて「親はどう支えればいいの?」という疑問点から出発していると言えます。

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