「会議の舵取り」の下手な人が知らない6つの技 活発な意見には心理的安全の確保が欠かせない

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2012年から約4年もの年月をかけて実施した大規模労働改革プロジェクト、プロジェクトアリストテレス(Project Aristotle)により発見された「チームを成功へと導く5つの鍵」の中の1つです。

「心理的安全性を高める」というのは、最も難しいことの1つかもしれません。会議中においては、ファシリテーターがこの心理的安全な場を演出する役割を担っていきます。

具体的な6つの演出方法

その具体的な方法については、次から説明します。

どれも、意識すれば今すぐできることばかりです。実践していきましょう。

笑顔を絶やさない

会議中は、ずっと笑顔で。意識して笑顔でい続けてください。

最初は、作り笑いでも構いません。私は、ファシリテーターを任された当初は、「ただ、笑顔でいる」ということがものすごく苦痛でした。

でも、作り笑いも、無理やりでもやり続ければ板についてくるもので、“ホンモノ”の笑顔に近づいていきます。「いい仕事をする」という目的があるのだから、笑顔が苦手などと言っている場合ではありません。

立って進行する

「立つ」ことは必ずしも必須ではありませんが、私の会議は、ホワイトボードや模造紙に情報整理していくスタイルなので、立っているほうが動きやすいです。「Aさんはどう?」「Bさんは?」「Cさんは?」と意見を聞いて、それをすぐにホワイトボードに反映させることもあり、立っているほうが何かと便利です。

また、立っている人間には必然的に注目が集まりますから、進行しやすいというメリットもあります。

腕組みをしない

社内で腕組みをしている人を見かけることがありますよね。腕組みは、自己防衛する、ガードする気持ちの表れです。相手を拒絶する動作で、時に威圧感を与えるので、意識してしないようにします。私は腕組みをしそうになったら、必ず寸前で止めます。

組もうとした手のどちらかを前に出すなどしてとにかく止めるようにしています。

声はいつもよりワントーン高めを意識する

低い声は、落ち着いて聞こえる半面、少々怖い印象を与えることがあります。なので、「気持ち、高め」を意識して会議を進行しましょう。

また、とくに、進行に慣れていない頃は、通常の感覚で話していると、早口に聞こえてしまうことがあります。プレゼンテーションなど人に話すときは、「自分が思っている以上にゆっくり話すぐらいでちょうどいい」と言われますが、そのとおりです。

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