GAFA対抗「日本型スマートシティ」に勝算あるか

人口増加を見込む「世界の都市」へ売り込む作戦

日本型のスマートシティを海外に売り込んでいく(写真: t.sakai/PIXTA)

2020年5月に「スーパーシティ構想」を実現するための改正国家戦略特区法が成立し、来春の特区選定に向けた動きが活発化している。「スーパーシティ」とは、世界から大きく出遅れた日本のスマートシティ戦略を巻き返すために、竹中平蔵・東洋大学教授が最初に提唱したネーミングだ。

その中身は、生活全般をカバーする複数のサービスを都市ごとにひとつのデータ連携基盤の上に構築し、実際の暮らしに役立つサービスを提供する未来の街の実験都市を、大幅な規制改革とともに実現しようというものだ。

そこで培ったノウハウを世界の都市に輸出し、日本企業が都市IT事業を展開しやすい環境をつくるという狙いがあるという。世界から大きく出遅れていた日本がリープフロッグ(跳び蛙)になれるのか。

「スーパーシティ構想との出会いは突然でした。2018年10月2日に就任した片山さつき地方創生担当大臣が、就任直後に聞いた竹中平蔵氏の話に共感し、連休明けのニュース番組で『スーパーシティをやります!』と宣言したんです」。そう語るのは、その現場に居合わせた前・内閣府地方創生推進室審議官の村上敬亮氏(現・中小企業庁経営支援部長)だ。

大臣の突然のコミットに事務方の官僚たちは大慌てで「『スーパーシティ』構想の実現に向けた有識者懇談会」(座長・竹中氏)を立ち上げ、10月29日には第1回会合の開催にこぎ着けた。「いやあ、大急ぎで勉強しましたよ」と振り返るのも無理もない。

村上氏自身は経産省時代にIT政策の経験が長かったこともあり、「世界と日本のスマートシティに対する認識ギャップを突いて、あのタイミングでスーパーシティ構想を提案した竹中さんは、『さすが』と言うしかない」と舌を巻く。

「都市総合ランキング」では東京が上位

竹中氏は慶應義塾大学教授時代に経済学者として頭角を現し、現在も東洋大の教授を務めながら、人材派遣会社パソナ会長という実業家の一面も持つ。さらに、森ビルを通じて不動産業界ともつながりが深い。

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