KDDIがJCOM買収で2度目の誤算、住友商事がTOB実施で争奪戦に

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KDDIがJCOM買収で2度目の誤算、住友商事がTOB実施で争奪戦に

ケーブルテレビ最大手ジュピターテレコム(JCOM)の大株主が目まぐるしく動いている。

15日、住友商事はJCOMの株式公開買い付け(TOB)を行うと発表した。現状の保有比率28%を、TOB実施で最大40%まで引き上げる計画だ。

同社の株式をめぐってはKDDIが1月下旬、約3600億円もの資金を投じ、米メディア企業リバティ・グローバルの保有株(約38%)を一括で買い取ると発表。突如、筆頭株主が入れ替わることになったため、今後の動向が注目されていた。

住商はリバティと共同でJCOMを設立した生みの親。15日の会見で大澤善雄取締役は、「15年間手塩にかけて育ててきた大事な会社であり、コア事業の一つ。テレビ通販などほかのメディア関連事業とのシナジーも大きい。引き続き主導権を持ってバリューを上げていきたい」と思いを語った。

設立以来、歴代社長や役員、多くの社員を派遣。巨額のインフラ投資が重荷となり、累積損失が1000億円規模に積み上がっても耐え忍んできた。300億円超の利益を稼ぐ優良企業に育て上げたとの自負もある。

TOBで提示した買い付け価格は1株13万9500円と、直近株価より5割以上高い。そのため、予定枠を満たす株式が集まり、筆頭株主になることは確実視されている。

一方、KDDIにしてみればこの動きは大きな誤算だろう。小野寺正社長は買収発表時の会見で、「JCOMの経営そのものに関与していきたい」と意欲的だったからだ。住商が主導権をあらためて強調したことで、戦略の見直しを迫られる可能性もある。

新たな株主を牽制

住商による買い増しが発表された以前に、KDDIはもう一つ大きな誤算に直面していた。

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