「GoToトラベル」北海道周遊で見た観光の現状 批判の一方、助かっている宿泊・飲食施設も多い

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今回の行程は以下の通りだ。

・9月5日:羽田空港→(JAL)→旭川空港→旭川→(函館本線)→滝川
・9月6日:滝川→(函館本線)→旭川→(石北本線)→留辺蘂→(バス)→温根湯
・9月7日:温根湯→(バス)→留辺蘂→(石北本線)→網走→(釧網本線)→摩周
・9月8日:摩周→(釧網本線)→釧路→(根室本線)→滝川→(函館本線)→深川→(留萌本線)→留萌
・9月9日:留萌→(留萌本線)→深川→(函館本線)→旭川→(宗谷本線)→稚内
・9月10日:稚内→(宗谷本線)→旭川→(函館本線)→札幌→(千歳線・室蘭本線)→室蘭
・9月11日:室蘭→(室蘭本線)→長万部→(函館本線)→函館
・9月12日:函館→木古内→函館(道南いさりび鉄道)→函館空港→(JAL)→羽田空港
北海道8日間周遊の行程(筆者作成)

道内の鉄道は「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」を使った。このパスは「ぐるっと北海道・公共交通利用促進補助事業」を活用、1万2000円でJR北海道内の特急列車を含めた在来線に6日間乗降自由となる破格のきっぷだ。発売期間は来年1月25日までだったが、大人気で9月29日に販売予定数の上限に達したため、すでに発売は終了している。

また、第三セクターの道南いさりび鉄道は同じ補助金を活用し、700円で1日乗り放題となる「いさりび1日きっぷ」を発売しており、あわせて利用した。こちらは現在も販売中だ。

往復の飛行機は楽天トラベル経由でJALダイナミックパッケージを利用した。行程に自由度を持たせるため宿は最終日のみ指定。1週間前の8月29日に予約し、3万2700円がGoTo適用により2万1255円となった。他の宿はすべて宿泊サイト経由、GoTo適用だ。

馴染みのレストランがある街へ

旭川空港が近づくと、パッチワークのような田畑が見え、飛行機は自分の影を落としながら着陸した。

旭川駅で翌日からの「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」を購入。初日を滝川としたのは、イタリアンレストラン「ラ・ペコラ」があるからであった。7年前に偶然見つけたのだが、滝川産ラム肉ステーキが絶品で、滝川に行くと立ち寄っている。

オーナーシェフに話を伺う。3・4月が厳しい状況で、北海道が先んじて緊急事態宣言を出した翌日、30人ほどのランチタイムが皆無になった。すぐテイクアウトに対応、市もテイクアウト実施店の一覧など出してくれ、ほぼ復活してきた。道外のお客さまも歓迎します、とのこと。宿泊した宿も、宴会場、レストランの休業を余儀なくされたものの、GoToで宿泊客は増加しているとのことであった。

翌日は、あえて普通列車で石北本線の留辺蘂(るべしべ)まで移動した。窓が開く古い国鉄時代の気動車で旅をしたい。

まだ18きっぷ期間でもあり、予想以上に旅行者は多い印象。全開の窓から飛び込んでくる草木のむせるような香りとディーゼルの軽油の匂い、レールの音。留辺蘂には14時に到着した。

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