人生が好転する「真の居場所」見つけた人の言葉 42歳で実家を出て最高の伴侶を見つけるまで

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――恋愛や結婚をしたいとは思いませんでしたか。

女性に興味がなかったわけではありません。でも、こんな自分を好きになってくれる女性がいるはずはないと思っていました。自分自身を支えるのに精いっぱいで、恋愛どころじゃなかったのもあります。

――立ち直ったきっかけは何だったのでしょうか。

杉田 隆史(すぎた たかし)/心理セラピスト。悩んでいない人の悩み相談 メンタルトラベル代表。高校の頃から漠然とした生きづらさに悩まされ、大学卒業後も仕事を転々とする。「心の病気じゃないけどツライ」という状態を20年間続ける。32歳の時、1年4ヶ月の引きこもりも経験。2006年に心理セラピーと出会い、初めて生きづらさから解放されたことをきっかけに、日本のおける第一人者たちから様々な心理セラピーの技法を学ぶ。自らの経験から、「心の病気じゃないけどツライ」という人にも受け皿が必要だと感じ、「悩んでいない人の悩み相談」という看板を掲げ、心理セラピーの個人セッション、ワークショップの開催をしている。日本全国、また海外からもセラピーを受けに来る人がいる。

36歳のときに心理セラピストを目指そうと決めたことです。それまでは1つの会社で長く勤められない自分を否定して、その短所を何とか直そうとしていました。でも、36歳になってさすがに観念したんです。この年齢までダメなら仕方ない、ありのままの自分でやるしかない、と。

一方で、ありのままの自分で生きることで抱える問題もあります。収入が安定しない、などです。せめてそれを解決する努力はしようと思いました。具体的には、心理セラピーに関するブログ記事をちゃんと書き続けることなどですね。

最初の3年間はまったく仕事になりませんでした。でも、4年目あたりから「何がしたいのかわからない」という検索ワードでトップページに載るようになったりして、全国各地の方から問い合わせがあり、急に忙しくなったのです。

初めてまともに稼げるようになったのはうれしかったですね。42歳まで実家にいたのですが、ようやく一人暮らしをできるようになりました。これでやっていくしかない、仕事は断っちゃいけないと思い込み、突っ走りました。

でも、開業8年目ぐらいに違和感を覚え始めました。仕事は楽しいけれど、なんか調子が悪くてむなしさを感じるのです。オレ、寂しいんだろうなと気づきました。我慢の限界だったのだと思います。

奥さんとの出会い

――7歳下の奥さんとの出会いを教えてください。

フェイスブックつながりです。以前から知り合いだった妻が「みんなで椿山荘のホタルを見に行きませんか?」と声をかけてくれました。椿山荘は私の両親が結婚披露宴を挙げた場所です。寂しかったこともあり、すごく行きたくなりました。

妻のことは何の引っかかりもなく好きになりました。すごくキレイなのに控えめな人です。付き合い始めて3カ月ほどで結婚の話になりました。

私の両親は離婚しています。子どもの頃から仲の悪い両親を見てきました。だから、気まずい人間関係から逃げようとする心が私にはあります。でも、妻は「問題が起きたときは夫婦で心理カウンセリングを受けてでも乗り越える。絶対、あなたと一緒にやっていく」と言ってくれました。あれにはグッときましたね。感動しました。

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