テキサス新幹線、実現の鍵は「バイデン大統領」 列車通勤続け、あだ名は「アムトラック・ジョー」

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列車を使った選挙キャンペーン中にピッツバーグ駅で演説するジョー・バイデン大統領候補(写真:AFP=時事)

アメリカは日本をはるかに上回るコロナ禍に苦しんでいるが、日本の新幹線方式での導入を目指すテキサス州の高速鉄道計画は、実現に向けて粛々と動いていた。高速鉄道事業を担う民間会社「テキサスセントラル(TC)」が、「2つの歴史的な節目に到達した」と9月21日に発表した。

JR東海はこの計画に技術支援している。7月から営業運転を開始した新型新幹線「N700S」がアメリカ仕様に改良され、最高時速330kmで走る構想だ。

TCによれば、アメリカ合衆国運輸省の連邦鉄道局(FRA)が9月10日にテキサス州の高速鉄道計画に関する連邦規則と意思決定記録を発表した。まもなく官報でも公表するという。

安全基準「問題なし」

アメリカの鉄道と日本の新幹線システムはまったく違う。そのため、テキサスの高速鉄道計画を実現させるためには、新幹線システムに合わせた安全基準が新たに作成される必要があった。

FRAは2019年8月にテキサス州の高速鉄道にのみ適用される安全基準である連邦規則(Rule of Particular Applicability)の制定に向けた手続きを開始。規則案に対して2カ月間にわたって募られたパブリックコメント(意見募集)でも問題なしと判断されたという。

もう1つの「節目」である意思決定記録は環境影響評価のプロセスの1つだ。環境影響評価は2014年から行われており、今年5月に環境影響最終評価書が公表された。今回の意思決定記録の公表をもって環境影響評価が完了するという。これによって、環境面からもダラス―ヒューストン間という高速鉄道の運行ルートが認められることになる。

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