更新!「四季報」秋号に見るコロナ禍の注目企業 勝ち組から利回りのいいお得な銘柄まで網羅

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四季報では毎号、ランキング特集を組んでおり、今号ではその一つとして、コロナ禍においても最高純益を更新する会社はどこか、更新率が大きい順にランキングを作成した。更新率の大きさに加えて注目すべきは、何年ぶりの更新であるかだ。久しぶりの場合は、変化の大きさや意外性という点で、インパクトがある。

たとえば1992年11月期以来、約18年ぶりに最高純益を62.9%更新見通しなのが、「ケンタッキーフライドチキン」を全国展開する日本KFCホールディングス。まとめ買い需要で客単価が上昇、デリバリーも拡大する。新潟を地盤に、ホームセンター「ムサシ」を運営するアークランドサカモトも、既存店がDIY関連や園芸、感染予防関連用品が伸びるほか、LIXILビバの買収効果も加わり、6年ぶりに最高純益を17.5%更新する見通しだ。

優待と配当で見る「実質利回り」のいい企業は?

また今期は業績が厳しくとも、株主に長期保有してもらうため、株主優待の質を落とさないと考える企業はありそうだ。そこで、優待を金額換算して算出した優待利回りと配当利回りを合計した、「実質利回り」の高い企業順にランキングを作成している。

優待でお米がもらえる優待などは、外出しにくい現状で、お得感があるともいえる。一方、レストランの飲食券や旅行・宿泊などに使える優待は、しばらく使い勝手に困ることがあるかもしれない。

いずれにしても、新型コロナの終息は、いまだ見えそうにない。目先が不透明の今こそ、現場取材とデータで業績予想の数字を積み上げた四季報秋号を、ぜひとも活用していただきたい。

藤尾 明彦 東洋経済 記者

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ふじお あきひこ / Akihiko Fujio

『週刊東洋経済』、『会社四季報オンライン』、『会社四季報』等の編集を経て、現在『東洋経済オンライン』編集部。健康オタクでランニングが趣味。心身統一合気道初段。

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