安倍首相「突然の退陣」で混線模様の後継レース 石破、岸田両氏に菅氏が絡む三つ巴の展開に

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安倍晋三首相は8月28日に突然辞意を表明し、記者会見した(写真:つのだよしお/アフロ)

安倍晋三首相の突然の退陣表明を受けて、ポスト安倍レースは「出たとこ勝負の遭遇戦」(自民幹部)に突入した。

有力視されている石破茂元幹事長、岸田文雄政調会長は週明けの8月31日に出馬表明の構えだが、緊急事態での中継ぎ役として菅義偉官房長官の名前も急浮上。茂木敏充外相、河野太郎防衛相や野田聖子元総務会長らも意欲をにじませている。

自民党は9月1日の総務会で安倍首相の後継者を選ぶ総裁選の日程や実施方式を決める段取りで、政治空白を避けるため9月15日にも後継総裁を決定する方向だ。ただ、党員投票を伴う本格総裁選とするか、時間短縮のために国会議員中心の両院議員総会での投票とするかで党内の意見は分かれている。候補者擁立での各派閥の思惑も絡み、総裁選当日まで混乱必至の状況だ。

始まる熾烈な多数派工作

総裁選実施での対応一任を取り付けた二階俊博幹事長は、「時間が限られている」と両院総会方式を念頭に調整を進める構えだ。ただ、党員や党友の人気を誇る石破氏は本格総裁選を求めており、2021年10月までには衆院選が実施されることも踏まえ、二階氏も「党内の意見をよく聞いて」と総裁選の実施方法についての明言を避けている。

今後の政治日程からみて、自民党の新総裁選出を受けて政府は9月末までに臨時国会を召集し、首相指名と組閣による新政権が発足する見通しだ。ただ、総裁選のやり方次第で出馬候補の顔ぶれや結果も変わりかねないだけに、週明け以降も実力者の腹の探り合いや派閥単位での熾烈な多数派工作が展開されそうだ。

安倍首相は8月28日午後5時から官邸で記者会見し、持病の潰瘍性大腸炎の再発・悪化を理由に、「職を辞することを決断した」と退陣表明した。官邸での本格的会見は通常国会終了直後の6月18日以来のことだった。会見で安倍首相は、7月以降のコロナ第2波とみられる感染再拡大が落ち着き始め、28日午後の政府対策本部で年末に向けた新たな感染対策をまとめたことで、自らの責任を果たしたとの考えを示した。

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