イエレン米FRB議長の議会証言要旨

「米住宅市場は頭打ち」「株価はバブルではない」

現時点でフォワードガイダンスに変更はない。FRBが足元、労働市場の状況に対し一段ときめ細やかな対応策を策定していく必要があるということを理解してもらいたい。

金利と財政政策、資産バブルについて

景気回復に伴い、短期金利の引き上げが適切となる時期が来ることを想定している。長期金利は時間とともに上昇する公算が大きく、議会は将来の財政負担について検討する際、こうしたことを考慮に入れる必要がある。 

株式市場全体で見たとき、株価のバリュエーションは歴史的に正常な範囲内にある。長期金利の水準は低く、これは株式市場のバリュエーションに影響を与えている要素の1つだ。適切な水準にはない可能性のある部分もあるが、広範な指標は総じて、明らかにバブルの領域にあることを示唆していない。

所得格差、財政赤字について

求職者の大半が妥当な期間において、能力を備え自分に合った仕事を見つけられるといった状況になり、労働市場が正常化すれば、われわれができることはもうほとんどない。そのため大規模なバランスシートを維持したり、利上げを控えたりすることはない。

だが一部では、所得分配と不平等の広がりが消費を下押しし、消費の伸びを抑制しているとの見解がある。これに関する明白な証拠を見つけることは難しい。

真実なら、不平等が完全雇用への回復ペースを鈍らせることになり、その点において金利を現行水準に据え置く期間にも影響を与えるだろう。

 

 

財政政策を持続可能な軌道に乗せるには、一段の取り組みが必要だ。短期的な財政赤字の削減では、過去数年に前進が見られた。だが人口統計や給付金制度の構造、医療費の歴史的トレンドを踏まえると、長期的には財政赤字が経済規模に比べて持続不可能な水準に膨らむことが予想される。

非常に意見が分かれることは承知しているが、改革案を策定することがおそらく信頼感を支援する。

労働参加率の低下について

労働参加率の低下は人口統計的かつ長期的であり、今後も継続すると考えている。また純粋に人口の高齢化を反映している。

労働参加率の低下の背景に、労働市場の弱さがあることは明白だ。

労働参加率は上下しているが、概ね安定している。労働参加率が安定していることは、景気循環要因による労働市場の緩みの一部が時間とともに段階的に解消している可能性を示唆している。

3─6カ月の動向から、現在見られるパターンは労働市場の改善と整合すると言える。

インフレについて

2%はFOMCの長期目標で、継続的にこれを上回る、または下回ることは望んでいない。常にその水準にあるわけではないが、時間とともに2%に向けて緩やかに加速すると見込んでいる。

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