姿が見えないリモートで評価される働き方とは 上司による部下の時間管理は最大のムダな作業

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リモートワーク時代、生き残るために働き方をどう変えればいいのだろうか(写真:kouta/PIXTA)  
人事コンサルタントとして、1万人以上のビジネスパーソンの昇格面接や管理職研修を行い、300社以上の企業の評価・給与・育成などの人事全般に携わってきた西尾太氏による連載。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けする。

リモートワークを「時間」で管理するのはナンセンス

このたびの社会情勢により、日本は未曾有の不況に陥ろうとしています。働き方に対するこれまでの常識もすべて崩れ去り、リモートワーク、オンライン会議、よりフレキシブルな通勤タイムなど、「新しい働き方」の価値観が根付いていくのは避けられそうにありません。

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

このように労働環境が激変する中にあって、「より企業に求められる人材」とはどういったタイプなのか、これからの時代を生き抜いていくためには「何」をしなくてはいけないのか、私たちは改めて考える必要があります。

そこで今回は、リモートワーク時代に社員が求められること、これからの時代を生き残るための働き方について、人事の立場から提言をさせていただきます。

現在はまだ多くの企業が世の中の変化に対応しきれず、リモートワークも手探りの状態といっていいでしょう。それはITインフラの未整備といった環境面の問題だけでなく、そもそも雇用契約にリモートワークが想定されていないからです。

勤務時間は何時から何時、働く場所はココと規定し、給与や評価を決めているのが雇用契約です。その前提として「自宅で働く」は含まれていません。

そのため上司が部下に「何してる?」とLINEを送って返事が来ないと電話で確認をしたり、部下のマウスの動きを監視するといった滑稽(こっけい)な状況が起こっています。

リモートワークでは、このように社員を「時間」で管理するのはナンセンスです。部下がサボることを前提にしていては、リモートワークは機能しません。

次ページ今後はより「成果」が重視される時代になる
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