姿が見えないリモートで評価される働き方とは 上司による部下の時間管理は最大のムダな作業
リモートワークの導入によって明らかになったのは、社員を「時間」で管理する、集団主義的な日本型雇用の弱点です。
そこで今また注目されているのが、「時間」ではなく「成果」を重視する欧米流のジョブ型雇用です。日立製作所や富士通はすでに「ジョブ型」の導入を公表しています。
「ジョブ型」についてはバブル崩壊後にもその動きがあって、実はうまくいかなかったということもあり、その是非については改めてお伝えしたいと思いますが、いずれにしても「成果重視」になることは間違いなさそうです。
「成果」は、そこに至る「プロセス」によってもたされますが、リモートワークではその「プロセス」が見えにくい以上、どの企業も今後はより「成果」を重視していくはずです。
歴史は繰り返します。自ら仕事を生み出し、成果を出せない社員は「不要」というシビアな判断が下されていくことになるでしょう。
そうなる前に、自分でミッションを掲げ、会社に認めてもらい、出す成果を明らかにして、自分の居場所を確保する必要があるのです。
たとえリストラはされなくても、会社が決めた仕事を淡々とやっていくだけでは、これからの時代は収入が上がらなくなっていくはずです。
あなたが「価値」を提供する相手は誰ですか?
目標設定会議などでよく見かけるのは、たとえば経理の「数字の管理」といったミッションの記述ですが、それは「担当業務」であって「ミッション」ではありません。
「〇〇をより〇〇する」
これがミッションの定義の仕方です。
ミッションとは、その数字を「より」どうするのかを示さなくてはいけません。また、このような会話もよく交わされます。
「私は総務なので、ミッションと言われても……」
「では、あなたが価値を提供する相手は誰なんですか?」
「いや、総務なんで顧客と接点がないもので……」
総務だから顧客がいない。経理だからお客さんと接点がない。こうした発言をする人が多くいますが、それは間違いです。