姿が見えないリモートで評価される働き方とは 上司による部下の時間管理は最大のムダな作業

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しかし、いずれにしても今後はより多くの企業でリモート化が進められていくのは間違いないでしょう。それによって社員の評価の仕方も変わっていくはずです。

リモートワークでは、社員が働く姿をリアルタイムで確認することはできません。となると、会社は「成果」で評価するしかありません。

日本の労働法制が変わるには、まだ時間がかかるでしょうが、働く人はそれを待たずして「成果」を重視する働き方に変えていかないと危険です。

リモートワークの浸透によって、会議やハンコ、時間による管理など、これまで当たり前だったものが次々と見直され、不要論が高まっています。

それは社員に対しても同じです。

これまでは同じ場所で同じ時間を過ごすことによって「あいつ頑張ってるよね」と思われていた人も、成果を出さないと、シビアな評価を下されることになります。

では、どうしたらいいのか?

まずは自身の「ミッション」を明らかにすることが重要です。会社からやるべきことを与えられるのを待つのではなく、自ら考え、それを会社に認めさせるのです。

「私はこれをやります」「これをやるために、この会社にいるのです」

このようにして自分の価値を打ち出し、成果を出していかなければ、この戦後最悪ともいわれる不況下では、真っ先にリストラ候補になってしまうかもしれません。

自分の「ミッション」を明確にしなければ生き残れない

なぜミッションを明らかにすることが重要なのかというと、今後おそらくバブル崩壊後と同じ現象が起こる可能性が高いからです。

これから半年から1年にかけて、各企業で現在のリモートワークの結果が見えてきます。誰がどんな仕事をしたのか、どんな成果を出したのかが徹底的に検証され、「あの人、いなくても大丈夫だよね」といった判断が行われていくでしょう。

1990年代のバブル崩壊時にも、やはり同じことが起こりました。

バブル崩壊によって終身雇用・年功序列を維持できなくなった企業は、成果主義に舵を切り、成果を出せない社員はリストラされました。

その後、その行きすぎた施策に対する揺り戻しもありましたが、今また同じ現象が起きようとしています。

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