TikTok禁止は中国のテック企業を抑え込もうとするトランプ政権の新たな取り組みの始まりにすぎない。8月5日、アメリカのマイク・ポンペオ国務長官は「クリーンネットワーク」と呼ぶ計画を発表し、アメリカ市民のプライバシーと企業機密を保護し、通信事業者やアプリストア、アプリ、クラウドサービス、海底光ケーブルなどにおいて、中国の関与をすべて排除するようにと要求した。これはTikTokに続いて、中国のあらゆるアプリが禁止の脅威にさらされることを意味している。
TikTokは今、世界中で審査の対象となっている。オーストラリアは審査の動きについて明かした後、まもなく態度を明らかにし、「TikTokを禁止するべき証拠はない」と述べた。日本では一部の自民党議員のグループが、TikTokが「望ましくない方法で個人情報を漏洩すること」を防ぐために、法的な措置を講じるよう政府に促す提案書を9月に提出するという。
ロンドンに本社移転の計画も
海外で最大の市場であるインドで禁止され、まもなく第2の市場であるアメリカをも失おうとしている今でも、張一鳴はまだ諦めてはおらず、ヨーロッパに焦点を移し、最近、TikTokの本社をロンドンに置くことにした。しかし、バイトダンスの幹部に近しい人物が財新の記者に告げたところによると、7月にTikTokが香港での事業を停止した後、ヨーロッパ市場におけるTikTokに対する見方は微妙なものとなっており、ロンドンに本社を置く計画もいったんは中止されたという。
マイクロソフトへの売却も含めて、すべての悪い選択肢の中で最もましな結果に通じる道を探し求めて、張一鳴は努力を続けている。アメリカで大統領令が署名された日に、バイトダンスは大統領令をめぐってアメリカの裁判所に訴訟を起こす可能性について述べていた。
財新記者:関聡、張而弛、張琪
※「財新周刊」8月10日発売号のカバーストーリーより抄訳
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら