MAZDA3のライバルは、本当に「輸入車」なのか 独自データから浮かび上がった意外な競合

拡大
縮小

デザインに対する高い評価は、「車を選ぶ際に第一印象を大事にする」という設問からもうかがえる。この設問に「あてはまる」と回答した割合はMAZDA3がトップであり(MAZDA3:36%、カローラスポーツ:22%、ゴルフ:21%、1シリーズ:20%、インプレッサスポーツ:18%)、「購入した車を気に入った点」においても「外観」「内装のデザイン」の満足度の高さがあらわれており、前評判どおりだ。

輸入車との比較はあまりされていない

では、実際にMAZDA3を購入するのはどのような人たちなのか。さらなる分析として購入前に乗っていた車(前有車)を確認する。

まず、新規購入者(前有車なし)は14%である。この数字は若年層の多さと関連している。前有車がマツダ車、つまりもともとマツダオーナーだった割合は6割に上り、マツダ内での代替購入が進んでいることが読み取れる。車種別で見ると、アクセラ(29%)、デミオ(18%)、CX-5(6%)がトップ3だ。一方で輸入車メーカーに乗っていた人がMAZDA3を購入した割合はわずか3%にとどまる。

続いて、MAZDA3購入者が最後まで悩み検討した車(最終比較検討車)を見てみよう。メーカー別で見ると、トップはマツダ(39%)、次点トヨタ(29%)と続く。海外ブランドをあげた人は9%のみである。

では逆の視点で、Cセグハッチバック輸入車の購入者はMAZDA3を比較対象としたのだろうか。比較条件に公平を期すためCセグハッチバック輸入車の購入者は、MAZDA3発売後に購入したユーザーに限定する。なお、最後まで悩んだ1台ではなく、少しでも検討した車種(複数選択)のデータを使用する。

結果は、V40購入者がMAZDA3を少しでも検討した割合は11%、1シリーズ、ゴルフ購入者:同8%、Aクラス購入者:同0%であった。よく目にするレビューなどとは異なりMAZDA3と海外ブランド各車は、正面からぶつかり合っている状況とは言えなさそうだ。

次ページMAZDA3最大のライバルは?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT