ネットで炎上する人が犯す致命的ミスの本質 不適切な発信や正義感を不用意に刺激しない
自分が悪くない場合も、できるだけ丁寧な対応を心がけます。第三者の誤解であっても、相手にそう受け取られる理由が何かあったのかもしれません。事実は間違っていなくても、言葉づかいがよくなかった可能性もあります。
自分が悪くないからといって逆上したりせず、誤解させる余地を与えた点については素直に認め、リアルで面識のない人と接するときのように丁寧な言葉で、落ち着いて説明するのが対応として望ましいのです。
炎上を引き起こす3つの背景
そもそも、なぜ炎上は起こるのでしょうか?
そこには3つの背景があります。
1つ目は、個人の発言が見えるようになったことです。インターネット、とくにFacebookやTwitterといったSNSの浸透によって、個人の情報発信が容易になりました。そのため、無名の個人であってもその発言や行動は可視化され、良くも悪くも話題になりやすい状況が生まれています。情報の拡散するスピードも速くなっています。そのおかげで、個人のSNS発信が時としてメディア並みの影響力をもつことがあるのです。
2つ目は、多くの炎上が「正義感」からはじまることです。炎上は「悪意」のある人がネット上に待ち構えていて、火をつけて回って起こるわけではありません。多くは第三者の「正義感」が火をつけるのです。
人によって何を正義とするかは異なります。正義の意味は1つではなく、人や立場によって変わる。そのことを意識せずに不適切、不用意な言動を発信してしまうと、人の正義感を刺激してしまうことになります。仲間内では許されていたことも、全世界の人の目にふれる場では許されない場合があることを想像しなければなりません。
3つ目は、炎上ネタをメディアが探していることです。一つひとつは小さなネット上の炎上でも、今はそれがネットのニュースメディアからテレビへと伝播し、急速にひろまっていきます。ある炎上がひとたび話題になると、ニュースのネタを追い求めて類似の発信を検索されたり、過去にさかのぼって見つけられたりします。
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