「新型ハリアー」全5グレード買うならどれか 299万~504万円と大きな価格差の違いは何か

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ハリアーを狙う場合、どのグレードをチョイスするのがベストなのだろうか。やはり気になるのは、車両本体価格が300万円を切る最もベーシックなS(ガソリン・2WD)だろう。ひとつ上のGに比べて42万円も安価(エンジン、駆動方式問わず)なのは非常に魅力的だ。

もちろん、パワートレインはグレード間で差はないし、LEDヘッドランプやディスプレイオーディオなど、必要な装備も備わっているから、手ごろな価格でハリアーの走りを楽しむには十分と言える。

ただし、アルミホイールは上位グレードが18~19インチを採用する中、17インチとなるし、エクステリアを華やかにするメッキガーニッシュも省略。インテリアも、加飾が一切省かれたブラック単色仕様となり、メーターに備わるマルチインフォメーションディスプレイも7インチから4.2インチになる。

インパネにつくパイピングオーナメントもSでは非装備となる(写真:トヨタ自動車)

機能面では十分でも、見た目がかなりシンプルになってしまうのだ。また、ハリアーの目玉アイテムの1つであるデジタルインナーミラー(前後方録画機能付き)も付かない。

アフターパーツなどでドレスアップを考えているユーザーならいいが、もし、カタログ写真のイメージでSを購入しようと考えているのであれば、できれば実車を確認してから購入したい。

一方の最上級グレードとなるZは、中間モデルのGに対して52万円高となるが、Gではメーカーオプションとなる、リアクロストラフィックオートブレーキ+ブラインドスポットモニター(6万8200円)と、T-Connect SDナビゲーションシステム+JBLプレミアムサウンドシステム(36万9600円)が標準装備となるため、実質的な価格差は8万2200円となる。

その差額でホイールが19インチへと1インチアップ、ロングタイプLEDハイマウントストップランプ付きカラードルーフスポイラー、イルミネーション付きステンレススカッフプレート、ステンレス製デッキサイド・リアフィニッシュなど、ハリアーをより上質に魅せてくれる装備がプラスされる。

また、調光パノラマルーフやパノラミックビューモニターはZのみに設定されるメーカーオプションとなるため、これらの装備が欲しい人は必然的にGを選択することになる。

なお、GとZに用意されるLeather Packageは、ベースにプラス30万円で、シートヒーターとシートベンチレーションが備わる本革シートが装着される。シートヒーター&ベンチレーションは標準シートには備わらない機能なので魅力的ではあるが、本革シートとセットとなるため高価なのが悩ましいところ。

ハリアーに求めるもので自ずと選択は決まってくる

これらの情報を総合すると、なるべく安くハリアーを楽しみたいと考えている人はS、逆に「せっかくだからハリアーらしい充実した装備を味わいたい」と考えている人にはZがベストと言える。

また、手ごろな価格でハリアーらしい走りと内外装が欲しいと考える人にとっては、Gの買い得感も魅力的に映るだろう。ハリアーに求めるものは人それぞれだ。3つのグレードは、ハリアーに求めるものに応じて、それぞれにピッタリ合うような設定になっているのだ。

小鮒 康一 フリー(ライ)ター

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こぶな こういち / Kouichi Kobuna

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とするが、実は現行車へのチェックも欠かさない。また、中古車販売店に勤務していた経験も活かし、中古車系の媒体でも活動中。できればどこへでもクルマで行きたいタイプで、電車移動は苦手な部類。通称「フナタン」。

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