最低賃金「韓国の大失敗」俗説を信じる人の短絡

国の大問題を語る人に「落ち着け」の一言を贈る

失業率が毎年第1四半期に跳ね上がるのであれば、2018年と2019年の第1四半期の数値は、それ以前の年の第1四半期と比較するべきです。最低賃金の大幅な引き上げによって、普通以上に失業率が跳ね上がったのかどうかを探るべきなのです。

2018年と2019年の第1四半期には、全体の失業率はそれぞれ4.1%と4.2%でした。2000年からの平均が4.2%ですので、失業率の上昇は「例年並み」と言えます。15~24歳の失業率の失業率は2018年も2019年も11.7%でした。2000年からの平均値は11.4%ですので、多少高いだけです。

最低賃金引き上げの影響はすぐになくなった

次に、2019年には最低賃金による混乱が第2四半期まで続きましたが、その影響はどこまで継続したのでしょうか。

それを探るには、第4四半期のデータを見るべきです。2018年と2019年の第4四半期には、全年齢の失業率はそれぞれ3.5%と3.2%です。平均は3.5%ですので、平均以下です。15~24歳でも、それぞれ9.1%と8.5%で、平均の9.2%を下回っています。

次ページでは、生産性はどうだったのか
政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 精神医療を問う
  • CSR企業総覧
  • 最新の週刊東洋経済
  • 晩婚さんいらっしゃい!
トレンドライブラリーAD
人気の動画
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
地方スーパーが撃沈「コスモス薬品」の破壊力
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
パチンコホール「ガイア」店舗撤退で大激変する勢力図
ネットで生卵がメチャメチャ売れる驚きの理由
ネットで生卵がメチャメチャ売れる驚きの理由
「上司の品格」を疑われる、やってはいけない7つの質問
「上司の品格」を疑われる、やってはいけない7つの質問
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
SDGsが迫る企業変革<br>ビジネスと人権

サプライチェーンの中で起きる人権侵害への意識が高まっています。欧米では法制化が着実に進展し、企業に対し人権リスクの把握と対策を求める動きが顕著に。欧米に比べて出遅れている日本企業の現状を多角的に検証します。

東洋経済education×ICT