コロナ後の職場で増える「ざんねんな人」図鑑 困った人に同僚・上司・部下はどう接すべき?

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運命を信じるあまり、重要な決断や自分の身の振り方は占い任せになりがち。予言を当てにすることで、自分で決定権を持とうとしません。また、結果が悪そうなときは、努力を怠ることもあります。

さらには、自分の行動の責任を自分で持ちたがらない傾向も。失敗しても本人の責任や行動の改善につなげがたいため、周囲は生暖かい目で見守るしかありません。

また、かなわなかった予言や願いについて、振り返って検証することはせず、次の予言を待ったり、逆にあきらめる傾向が見られます。

「次の星のめぐりがよくなれば変わるから」
「今年は変化の年だから身を任せていく」
「負のパワーにやられてしまった」

パワーブレスレットをあれこれ選ぶ前に、次回のプレゼン資料の準備をしてほしいんですけど……。

占いを信じるのは先史時代の遺伝から

このように占いを信じ、人間が何らかの運命の中で生きていると信じている人(以下、運命属)は、「未来に向けて自分が挑戦する」という気持ちが小さく、占い師に相談して「よりよい選択を聞き、それに従う」という依存的傾向を持っています。

自分でほとんど選択しないので、失敗したと思うことがありません。厳しい状況に追い込まれても、それも「運命」として受け入れます。その点では、後悔を重ねる人とは対照的です。むしろ、もう後悔したくないから運命属になった人もいるでしょう。

先史時代からこのかた、人類は社会集団で生活してきたので、個人で決断することにあまり慣れていません。だから、集団の掟に従って生きるほうが性分に合っていて、安心できるのです。

「自分で決めていいよ」と言われると、人によってはたいへん当惑します。その結果、自ら「決めてくれる何か」を求めて、運命属になるのです。

運命属は、自分の将来を誰かに委ねているので危険です。その誰かの思惑に気づかないうちに従っている可能性があります。カルト宗教に入会したり、詐欺にあったりする事態が予想できます。「適度に信じる姿勢」が大切になります。

誰かの宗教的信仰を周囲が変えさせるのが困難であるのと同様、運命属を脱却するよう周囲から促すのは至難の業です。単に指摘するだけでは、何の解決にもつながりません。

周囲ができる唯一の策は、本人が依存しているものに代わる「何か」を提示して、そちらに乗りかえるように勧めることです。例えば、占い師以上にカリスマ的な魅力を持ったリーダーのいる職場に配置転換してみるといいでしょう。

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