レジ袋有料化で「海洋プラごみ」は解決するのか

全プラごみの2%を減らすことの意義は?

プラスチックの分解・劣化の過程についての研究はまだ結論が出ていない(写真:Blue flash/PIXTA)

1年間に海に流れ込むプラスチックごみは800万トン。毎日自家用車1.5万台分のごみが流出している計算になる。「海洋中のプラスチックの重さが2050年までに魚を上回る」という衝撃的な推計が発表されてから4年、日本でもプラスチック製レジ袋が原則有料化された。待ったなしのプラスチックごみ問題に意識を向けるきっかけになりそうだ。『海洋プラスチック 永遠のごみの行方』を書いたサイエンスライターの保坂直紀氏に聞きた。

プラスチックの分解・劣化過程は不明

──意外だったのが、肝心のプラチック生産・廃棄量などの基本データが把握されておらず、放置されたプラスチックがどう分解・劣化していくかの研究もまだ結論が出ていない、ということでした。

国連などが言及する数字は、研究者の論文から引用したものです。各国データの集計も、事はそう簡単じゃない。とくに海については、流れ込むプラスチックごみ(以下、プラごみ)の多くが発展途上国から。ごみの山からペットボトルを拾って残ったジュースを飲むような子どもたちが大勢いるわけで、雨が降れば川に流れ、そのまま海に出ていってしまう。そういう国々に、プラごみの統計を取れと言っても難しい。

プラスチックは土に埋めても半永久的になくならない、ということになってるけど、なくなるようだとの見解もある。一定の非常によい条件を与えてやれば、何十年かかかって食べてしまうバクテリアがいると。

──日常的にプラスチックが使われるようになってまだ50年。科学的な解明には時間が短すぎる?

土に埋めても、まだ結果は出ませんよね。そういうとき、科学の世界では極端な条件差を与えて実験する。その結果何かがわかったとしても、現実的にそんな条件が起こりうるかはまた別なわけです。

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