「クルマの価値観」は、コロナでどう変わったか 暮らし方の変化でクルマニーズが増える理由
「都市部に住みたい」という意識は、今後は変わる。無理だと諦められていた働き方改革とリモートワークが、コロナ禍により、半強制的に実現したからだ。1週間に5日間も満員電車に揺られたのに比べて、リモートワークが大幅に快適なことにも気がついた。
仮に1週間の内、3日間はリモートワーク、2日間は出勤するとしても、疲労は大幅に軽減される。世の中全体がリモートワークだから、2日間の出勤も、以前のような満員電車ではない。
そして、コロナ禍で3密を避ける習慣が身に付いたから、公共交通機関を使うときは、コロナ禍の終息後もマスクを着用する。以前の顔と顔が接触するような満員電車は、もはや生理的に耐えられないだろう。
インフルエンザに対する認識も変わる。2018年には、インフルエンザによって日本国内で3000人以上が亡くなったが、外出時に誰でもマスクを着用する事態にはならなかった。
しかし、今後はマスクの着用が続き感染が抑えられるだろうし、インフルエンザの感染状況も大きく報道されるはずだ。個人でも世の中の認識としても、感染に対して敏感になっている。これも満員電車には戻れない要因だ。
在宅時間が増えれば家に求めるものも変わる
通勤の苦労が解消されるなら、もはや会社に近い都市部に引っ越す必要はない。その代わり、リモートワークを快適に行える生活環境を整えたい。
今までは「所得が増えたら都市部に引っ越す」と考える人が多かったが、今後は自宅を広く充実させることに関心が移る。バーチャル背景を使う手はあるものの、やっぱりウェブ会議のときに背後に見える仕事部屋はカッコよくしたい。
そして、通勤していたときは、午後6時に仕事を終えて8時ごろに帰宅したり、同僚と飲んで遅い時間に帰ったりしていたが、リモートワークでは過ごし方が変わる。6時に仕事を終えた後の長い時間を、自宅で過ごすことになるからだ。
リモート飲み会をするなら、リモートワークスペースの脇に、小さなバーカウンターを置いたら気分も盛り上がるだろう。郊外の広い家に住んだら、憧れのホームバーも持てそうだ。これならリモート飲み会もリアルに近づく。
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