「バナナフラペチーノ」が完売続出のワケ スタバに続きマックもバナナ飲料を投入
今回はバナナで注目されているが、実はスタバの期間限定商品は2012年のプディング入りフラペチーノ、2013年のティラミス入りフラペチーノと、連続で大当たりしている。いずれも予想以上の売れ行きで、販売期間終了を待たずして、資材欠品のため販売終了となった。
「私どものコンセプトは、商品を通じてお客様に『Surprise&Deligt(驚きと喜び)』を提供すること。とくに季節限定商品のような楽しい商品においてはなおさら」というから、来年も思わぬサプライズで楽しませてくれそうだ。
なお、バナナフラペチーノについては、5月11日までと期間が設けられているものの、その前に品切れとなってしまう可能性も高い。関心のある人は、できるだけ早めに味わっておく必要がありそうだ。
ホットも選べるマック
対するマクドナルドはスタバがバナナ飲料を発売した翌日の17日に発表、18日から発売を始めた。広報担当者は「時期が重なったのはまったくの偶然」と説明する。
マクドナルドでは2012年より、「McCafe by Barista」として、本格的カフェコーナーのサービスを始めている。店舗内に専用ブースを設け、静かな雰囲気のなかで、専任バリスタの淹れるエスプレッソなどのドリンクを楽しめるというものだ。ドリンク22種類、スイーツを中心とした15種類のメニューを用意している。季節限定商品も定期的に投入しており、先般はさくらんぼのフレーバーラテを発表した。
その流れで今回新発売したのは、「チョコバナナラテ」「アイスチョコバナナラテ」「バナナスムージー」の3商品だ。
「チョコバナナラテ」は、エスプレッソベースのラテに、チョコレートフレーバーとバナナフレーバーのシロップを合わせたもの。さらにその上に、ふわふわのフォームミルクやホイップクリーム、バナナソース、チョコレートソースをトッピングしている。いずれもMサイズは370円。
「バナナスムージー」は、贅沢にバナナピューレを使用したバナナソースをベースに、ホイップクリーム、バナナソースとチョコレートソースをトッピングしたもので、Mサイズ463円。
スタバと比較すると親しみやすい価格設定にしているのは、ファミリー層を意識している同ブランドならではといえる。
まったくフィールドの違うスタバとマクドナルドだが、敢えてスタバとの差別化ポイントを挙げるとすれば、温かいラテ、アイスラテ、スイーツ度の高いバナナスムージーと、3つの選択肢があるところ。
特に「チョコバナナラテ」は、チョコ&バナナのコンビをホットで楽しめるので、意外性が高い。バナナとホットドリンクの組み合わせに違和感を感じる人もいるかもしれないが、バナナはフルーツのなかでは珍しく、温かいデザートとして食べられることも多いのだ。広報担当者は「バナナはお子様からお年寄りまで、男女問わず好かれるフレーバー。当社でも過去、マックシェイクバナナなどを発売して好評だった。今回季節限定商品としてバナナに着目したのには、そうした経緯がある」と説明する。
McCafe by Baristaはスタート以来、マクドナルドのなかでも女性からの人気が目立っているという。今回、老若男女に人気のあるバナナフレーバーを投入したのは、幅広い客層に訴え、同ブランドをより広く一般に定着させようという狙いもあるそうだ。
スタバとマクドナルド、時期は重なったが、バナナ商品への期待はそれぞれ。ただ、背景には日本人の「バナナ好き」が静かに横たわっている。戦後の自由化で安価に手に入るようになって以来、「庶民の味方」として不動の地位を保ってきたバナナ。栄養価が高く、また吸収の早さから、スポーツ界でもエネルギー補給に利用されている。バナナ・ダイエットブームや、健康や美容によいというTVでの報道をきっかけに、スーパーで売り切れるということもたびたびだ。
今回の人気ぶりは、あらためて日本人のバナナ好きを証明したといえるかもしれない。
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