突飛なうそにだまされる人と見抜く人の決定的な差

弁護士が指南「真実は多数決では決まらない」

「詐欺師はテレビで報道されてしまったような古い手口は使いません。つねに、新品の、新発明のウソをついてきます。だから、手口を見抜くのではなく、状況からウソを見抜けるようにならなければなりません。

ウソにだまされる人の最大の特徴は心に“不安”を覚えているということです。そして“不安”にとても相性がいいのが“安心できる都合のいいウソ”なんです。

いわば部屋に閉じ込めて置いて喉がカラカラに乾いたときに、毒入りのお茶を差し出すような手口です。被害者は思わずウソを信じてしまいます」

不安を覚えると、人は安心を求め、その結果“都合のいいウソ”を信じやすくなる。

例えば典型的な振り込め詐欺で、

「あなたの息子さんが捕まりました。200万円振り込めば釈放されます」

と言ったものがある。

この場合“息子さんが捕まった”という情報で相手を不安に陥れる。そして“200万円振り込めば釈放される”という都合のいいウソに引っ掛ける、という仕組みだ。

投資詐欺では、

「このままでは老後のお金がどうなるかわからないよ?」

という不安を与え、その後に

「ここに投資すれば絶対に儲かる」

という都合のいいウソを与える。

新型コロナ禍に関する詐欺でも、

「新型コロナによって人がバタバタ倒れている。大勢の人が死んでいる」

という情報を与え不安にさせる。そして、

「このお茶を飲めばウイルスを抑えることができるから大丈夫」

というような都合のいいウソを与える。

「給付金10万円もらい損ねるかもしれない?」

と不安がっている人には、

「僅かな手数料で、面倒くさい手続きは代わりにやってあげますよ」

とウソをつく。

このようなわかりやすいウソでも、不安にかられている人は、思わず信じてしまう場合がある。溺れる者は藁をもつかむの心境だ。

実はみんな不安が大好き

「“不安”と言えば避けたいこと、考えたくないこと、と思う人が多いと思います。

でも実はみんな“不安”が大好きなんです。多くの人が、怖い思い、不安な思いをするためにわざわざホラー映画を見に行きますよね。1970年代の日本はすでに科学大国でしたが、“1999年に地球が滅ぶ”と書かれた『ノストラダムスの大予言』は飛ぶように売れました。世界が滅ぶなんて誰も見たくない未来を、みんなわざわざお金を払って信じたわけです」

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