ケチケチで貯金優先な人が世界中で目立つ訳 コロナ禍で倹約志向強まり、経済回復に影
オックスフォード・エコノミクスは6月3日のノートで、「2021年に入ってもかなりの時期、これが消費支出の回復にとって制約要因となる可能性が高い」と述べている。
こうしたシナリオのもとでは、世界各国の政策担当者は、預金者に消費を促す措置を講じざるを得ないかもしれない。ロックダウン緩和の動きを加速し、さらに多くの経済支援策を提供し、マイナス領域も視野に入れてさらに金利を引き下げるといった動きだ。
同じジレンマは欧州にも存在する。欧州中央銀行(ECB)では、今年の家計の貯蓄率は19%まで上昇し、来年も高止まりすると予想している。ある出来事が行動に持続的な影響を与える場合に、エコノミストのいう「後遺症」が続くためだ。
フランスやドイツの経済活性化策
フランスのルメール財務相は、需要拡大に向けた直接的なインセンティブを求めた。同財務相が来週発表する予算案では、家計が貯蓄を積み上げることにより、2020年は消費支出が10%低下すると予測している。
ドイツは今年下半期、消費推進のため、子どものいる家庭への現金給付と合わせて、付加価値税を引き下げることを発表している。
クリスティーヌ・ラガルドECB総裁は4日、ユーロ圏の成長見通しを大幅に引き下げるとともに、国内需要への後遺症の深刻さが、今後の景気後退・回復の程度を左右する大きな要因の1つになる、と述べた。
ラガルド総裁は、「(ECB)理事会では、全体として、リスクバランスはダウンサイド(下降)であると見ている」と警告している。
(Mark John、翻訳:エァクレーレン)
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