日経平均が2万3386円まで上昇する3つの根拠 6月の「アフターコロナ相場」はどうなるのか
③については、今まで海外のモノ言う投資家は、日本の上場企業に対して「カネを貯め込むのはまったくダメな経営だ。もっと株主還元や積極投資に使え」と言い続けてきた。それが徐々に動き出したところへこのコロナショックである。
日本企業には相対的に十分な体力がある。目先の厳しい業績の低下は避けようがないが、配当金は多くの企業は維持し、大幅減益にもかかわらず増配をする企業まである。ゼロ金利の時代に利回りを取るのは株しかないという雰囲気が、特に個人投資家の間で高まっている。
「全値戻し」どころか「倍返し」の可能性さえある
また、株価の3要素と言われる「1ファンダメンタルズ 2需給 3人気」からの視点で考えると、今は企業業績を含む経済指標では買える局面ではない。そのため、この株価上昇は、2の需給と3の人気ということになる。
需給は前述の通り、売られすぎ、売りすぎの反動や高水準の空売りの買戻しももちろんある。だが、根本的に「株価はカネ対株の量で決まる」(石井独眼流語録から)。
カネは、言うまでもなく量的緩和で膨らみ続けている。一方、株は自己株消却でその数を減らしている。モノ(株)よりもカネが多ければモノ(株)価が上がるのは経済の基本だ。人気についてはウォーレンバ・フェット氏さえも恐怖を感じた3月から、経済活動再開に伴い人々の気持ちは落ち着きはじめ、今では「ウイズコロナ」(コロナと共に)などと言い始めるほどになった。
では、これからどうなるかだが、「このトレンドに付け」と言い続けてきた筆者の気持ちは変わらない。それどころか、「全値戻し」の次は「倍返し」もあると思っている。
「株は安いところで買って高いところで売る」のが基本だが、上昇トレンドが出た時には「高いところで買って、さらに高いところで売れ」となる。
現在形で言うと「高いところで買って、新値を取ったらさらに高いところで買え」だ。「高いところ」というのは「ロスカットポイント」の上という意味だ。上がり続けてきたロスカットポイントは、現在5月22日の引け値である2万0388円のところにある。
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