【産業天気図・損害保険】保険料収入減少続き終始「雨」、10年は大型再編本格化で生き残り競争熾烈に

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 海外事業比率が高い東京海上HDは、今上期に期初想定より大幅な利益増額となったが、その最大の理由が外貨建ての支払い備金の円高による圧縮である。期初想定からみて約10円の円高で約200億円の増額要因となった。1ドル90円水準ならば、ほぼ中間期なみの水準で業績にはニュートラルとみられる。

また、10年4月以降は三井住友海上グループホールディングス<8725>とあいおい損保<未上場>、ニッセイ同和損害保険<8759>(あいおい、ニッセイ同和2社は10年10月に合併予定)の統合、損保ジャパン<8755>と日本興和損保<未上場>の経営統合が予定されている。東京海上ホールディングス<8766>も含めた「3メガ体制」のもとで業界勢力図も大きく塗り変わる可能性もある。

3メガグループのなかでは、東京海上グループがシステムや代理店改革で先行しているが、規模的には三井住友海上を中核とする新会社、MS&ADホールディングス・グループがトップとなる。将来的には、機能別に損保会社を再編することも視野に入れており、再々編の動きが注目される。対照的に損保ジャパンと日本興亜損保の新会社、NKSJホールディングス・グループは、将来的にも合併はしない方針を示しているが、2社2ブランド体制でどのように統合のシナジー効果を出していくのかが注目だ。展開によっては、このグループでも再々編の可能性はありそうだ。
(木村 秀哉)

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