「遊びの時間が足りない子」の結構残念な行く末 子どもでいられる時間の重要な意味と意義

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わたしたちは、子どもを家の外に締め出してがらくた置き場で好きにさせることには賛成しないし、そうすればノーベル賞につながると保証もしない。しかし、世界と自分自身を発見するための十分なスペースと自由時間を子どもに与えることは、強く勧めたい。

これは、NASAのジェット推進研究所の幹部が、採用方法を変える必要を訴えていることと一致する。以前は、国で最高の学校を最高の成績で卒業したいわゆるエリートを採用することに重点が置かれていたが、近年、そういう若者の多くが必ずしも問題解決を得意としていないことがわかってきた。

彼らは学問のシステムに熟達することを学んだので、成績優秀のしるしである「ごほうびシール」をたくさん獲得している。しかし、〝枠内に色を塗る〟ことは、むずかしい状況を解決する独創的でユニークな方法の発見には必ずしもつながらなかった。

自由な遊びは「絶滅」しかけている

そこでこれらの機関は、採用の過程で、小児期と思春期に手を使ってユニークな遊びや作業をした経歴を持つ卒業生の獲得を優先し始めた。子どものときにものを作り、遊んだ経歴に特徴のある人が、問題解決をいちばん得意とする人たちだった。

以上のことからわかるように、子どもの生活にバランスを作るもう1つの重要な方法は、子どもの時間を確保して、昔ながらの自由な遊びの機会をとにかくたくさん与えてやることだ。

子どもには、遊びや試みや失敗を通じて、探検や発見をし、重要な感情的、社会的、知的スキルを発達させる時間を与えてあげよう。分刻みの予定を抱えていては、子どもはそういう機会を逃してしまう。

しかし今、多くの子どもにとって、自由な遊びは絶滅しかけていると言っても過言ではない。家では、遊びの時間は、スケジュールに基づく活動、習いごと、宿題で埋めつくされている。

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