コロナ不況を乗り切るためにすぐ使える節約術 「いつでも使えるお金」が少ないと破綻必至
「生活費の1年分」となると、かなりの額になりますが、小遣いや外食費、衣服費、レジャー費など、カットできる費用については計算から外してもいいでしょう。住居費や医療費、通信費、食費、光熱費など、「絶対に必要な額」はいくらなのか、それをまず把握します。
そのうえで「手元資金」を確認します。預貯金だけでなく、投資信託や株式など金融資産を保有している人もいると思いますが、有事には株価が暴落しやすく、売却には適さないとも考えられます。できれば預貯金で一定の額を確保しておくのが安心です。
「絶対に必要な額」と「手元資金」を引き合わせて生活費の1年分には満たないということであれば、不足分の金額をどう準備するか、具体的に考えます。
例えば必要な生活費が1年分240万円(毎月20万円)で、手元資金が140万円あるとしたら、100万円を上乗せする方法を考えます。1年で100万円を貯めるには、月5万円、ボーナス2回で40万円などのペースで達成可能。2年なら、月3万円、ボーナス4回で28万円といったペースで貯めることができます。そのようにして、まずは生活費1年分を確保するプランを立ててみましょう。
「つみたてNISA」と「iDeCo」を優先的に活用しよう
すでに「生活費1年分」が準備できているという人は、将来に備えるお金について考えましょう。その際は「有利な商品や制度を使って計画的に準備すること」が大切です。優先的に活用したいものとして「つみたてNISA」と「iDeCo(個人型確定拠出年金)」があります。
つみたてNISAは年40万円を上限に20年間、投資信託やETF(上場投資信託)を積立購入するものです。一般に、投資で得た利益には税金がかかりますが、つみたてNISAでは利益が非課税になる税メリットがあります。積み立てられるのは金融庁が選定した投資信託などで、購入時の手数料は無料、運用期間中にかかるコストもかなり抑えられています。非課税、低コストというメリットにより、効率的に投資ができるというわけです。
iDeCoは年金づくりのための制度で、原則的に毎月一定の額を拠出し、投資信託、預貯金、保険などから自身で選んだ商品で運用して、60歳以降に年金、一時金などとして受け取るものです。拠出した額が所得から差し引かれるため、所得税や住民税が安くなるほか、運用中に生じた利益も非課税となるので、税メリットを受けながら老後資金の準備ができます。
とくに所得控除による節税効果は大きく、例えば課税所得195万円超330万円以下の会社員が年間27万6000円を拠出した場合、所得税と住民税を合わせて5万5200円の節税効果があります(所得税率10%、住民税率5%で試算)。年間27万6000円を将来への仕送りとすることで、手取りが約5万5200円増える(節税できる)というわけです。
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