母親たちが阿鼻叫喚「在宅勤務」の辛すぎる実態 家事分担しない夫、SNS投稿にイライラ…

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非営利法人ディレクターで、2歳児の母であるルーシー・ウォルフは、「私たちは単に在宅勤務をしているのではなく、危機に直面しているから家にいて、その中で仕事をしようとしている」と話す。

ウォルフによる指摘は重要だ。なぜならこの期間を通常と同じように捉えてしまえば、「仕事と私生活の境界線が失われ、私たちの身体的、精神的、感情的健康が侵され始める」(ウォルフ)からだ。

家にいるのに家事をやらない夫

在宅勤務になってから、週4日午前9時~午後4時だったウォルフの就業時間は大きく変わった。今では娘の昼寝の合間、さらに夕食後から午後10時、11時まで仕事をしている。夫も自宅勤務となり、午前8時~午後5時半まで家で仕事をしている。彼女のワークライフバランスに起こった最も大きな変化は、夫が1日24時間、週7日家にいることだ。

「これまでずっと娘の世話は私1人で担ってきて、彼が在宅になる前はそれで納得感がありましたが、今や彼が家で仕事をするようになって私たちは2人とも働いているのに、彼は家事を分担しようとしない……正直腹立たしくなってきた」

これは多くの人が感じる感情なのだと、ニューヨーク・タイムズ紙の子育て欄の編集主任、ジェシカ・グロースは言う。同氏のポッドキャストに出演したゲスト司会のリジー・オリアリーも「(責任が)母親のほうに多くかかっている。家事を平等に分けられていても、母親たちは家族の機嫌を保つという感情面の責任は母親側にかかっていると感じているのでは」と尋ねた。

これに対してグロースは、巻き込まれた父親も大変ではあるものの、母親の方が大変だと回答。「仕事をしながら同時に一日中子どもの世話をするのはやはり無理があるからだ」。

2児の母(中学生と小学生)であるリンダ・エスピノサ・デ・ロスも、「夫はとてもよく手伝ってくれるが、勉強の面倒を見る責任は私にかかってくる。彼の仕事は私の仕事ほどフレキシブルではないからだ」と話す。

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