新聞・TV「政府の言いなり」の何とも呆れる実態

まるで大本営発表、コロナ禍で露呈した歪み

「普段は見過ごされているけど、今回のような重大な事態になると、報道機関がどれだけ政府の情報に依拠して伝えているかが露骨になる。メディア全体としてみると、かつての『大本営発表』と同じような役割をしてしまっている。そこの部分を本気になって変えていくことをしないといけない。真実を守るため、報道の自由を大事にするということをやっていかないと、最終的には市民から見放される。(今も)極めて厳しい自己批判をしなくちゃいけないと思います」

よく知られているように、日本の新聞やラジオは第2次世界大戦の際、軍部(=大本営)の発表を右から左へと垂れ流したばかりか、むしろ好戦的な紙面を作り、国民を煽った歴史を持つ。田島氏の指摘は、まさに今が大本営発表と同じではないか、という点に主眼がある。

記者クラブの権力監視が機能していない

こうした指摘に対し、MIC議長の南氏「記者クラブを拠点とした取材スタイルの限界が露呈している」と言う。

「記者クラブを拠点にしながら、番記者制度の下、取材対象に肉薄していろんなことを聞き出してくるスタイル自体が、いちばん権力を監視しなくてはならない時に機能しないことが露呈してしまった。このシステムはずっと問題だと言われてきたけれど、いよいよメディア側も『これでは難しい』と認識できたと思います」

「メディア側も変わらないといけない。(ここ数年の)公文書の問題も含めて、非常に不透明な、情報開示に消極的な権力に対して、どうしっかり説明させていくのか。それも記者クラブに限定せず、社会全体に透明性を持って説明させていくか。それが今、私たちの置かれている状況だし、ここを転換点にしていかないといけない、と」

アンケートの回答(撮影:当銘寿夫)

マスコミで報道に携わる彼ら彼女らの声を、以下ですべて紹介する。「マスコミの報道が劣化している」は言い古された言葉だが、アンケートの回答を読み通すと、その実態に改めて、驚愕するかもしれない。

日本マスコミ文化情報労組会議『報道関係者への「報道の危機」アンケート結果(概要)について』(PDFファイル、2020年4月21日)

取材:当銘寿夫=「フロントラインプレス(Frontline Press)」

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