楽天モバイル綱渡りの携帯参入に勝算はあるか 大手3社に風穴開けるべく対抗策もテコ入れ
今後の楽天モバイルがアップルのiPhone(アイフォーン)が利用できるのかについても、シェア拡大の成否を決める大きなポイントとなりそうだ。
楽天の4GサービスではiPhoneは動作保証対象外となっているが、民間調査会社MM総研の調査によると、2019年の国内スマートフォン出荷台数で、アップルは約4割を占めておりトップを維持し続けている。国際的にはiPhoneは高級機種とされ、海外では2割程度のマーケットシェアが普通だ。日本人の「アップル信仰」が依然として強く、大手3社が取り扱いを決める中で、楽天モバイルだけが販売しないとなれば、シェア拡大の大きな障害となる。
楽天モバイルは6月に次世代通信規格「5G」のサービスも発表するとしているが、アップルが今秋以降に発売する5G版iPhoneが5G普及の引き金になると言われる中、利用者に対しiPhoneを提供できないとなれば、日本市場での苦戦は避けられない。
消費者としては第4極としての楽天が必要
3月末に、大手3社からは5Gサービスの料金プランが発表された。だが、通信業界の横並び感を印象づけただけで、「契約者を金のなる木としてしか見ていない」実情が明らかになっただけであった。
携帯電話業界は3社が似たようなサービス価格を提供していれば、安定的な収益が見込めるだけに、無理してケンカする必要はないというわけだ。
楽天には本来そのような業界に対して、健全な競争原理を持ち込むよう期待されて参入した経緯がある。
楽天以外にそれが実現できそうな企業がない以上、三木谷社長が「3社に殴り込みをかける」「携帯業界に革命を起こす」との宣言どおり、楽天モバイルはどこまで暴れることができるのか。
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