《中国・アジア市場攻略》セブン&アイのファミレス大作戦、中国の流通を変えた男が「洋食」で新市場に挑む

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《中国・アジア市場攻略》セブン&アイのファミレス大作戦、中国の流通を変えた男が「洋食」で新市場に挑む

北京の顔ともいえる天安門。東へ6キロメートルほど車を走らせれば、超高層ビルが立ち並ぶCBD(中央ビジネス地区)に行き着く。2009年7月、その一角にファミリーレストラン「オールデイズ」の1号店がオープンした。セブン&アイ・フードシステムズが日本で手掛けている「デニーズ」の中国版だ。

「歓迎光臨(ホワンインクワンリン)(いらっしゃいませ)!」。入り口で元気なあいさつをする女性に案内された店内は、照明、ソファなど、いずれも日本のデニーズよりも落ち着いた雰囲気。北京ではまだ珍しい24時間営業や、コーヒーのお代わりサービスなども話題を呼んでいる。

記者が訪ねたのは、開店から3カ月ほど経った日の昼食時間帯。数量限定で提供されたランチセットはオーダー受け付け開始から程なく完売した。焼き肉、ライス、サラダ、スープなどが付き、価格は28元。「この値段なら安心して入れる。サービスの質も、同クラスのレストランと比べて格段にいい」と、初めて同店を訪れたという北京市内の男子大学生は満足げな表情を見せる。

中国全体の外食市場のうち、まだ7割以上を中華料理が占める中で、あえて洋食主体の業態による進出を選んだのは、セブン&アイ・フードシステムズ社長の塙(はなわ)昭彦だ。

同じセブン&アイグループのイトーヨーカ堂で食品畑を歩んだ塙は、早くから営業のエースと目されてきた。ところが、専務取締役営業本部長だった1996年、中国室長としての北京行きを突然命じられる。以降、2007年に現職に転じて帰国するまでの計11年間、ほとんど切れ目なく中国に滞在し続けた。

イトーヨーカ堂の中国での成功は、今や語り尽くされた感がある。現在北京に9店舗、成都で4店舗を開店しており、ともに1店舗当たりの年商規模は中国流通業界でトップレベル。成都の双楠店は、国内を含めたすべてのイトーヨーカ堂の店舗中で売上高1位をうかがう勢いだ。

また、同グループのセブン-イレブンは04年に北京でコンビニエンスストアを開店、北京における店舗数は現在88まで順調に拡大した。その基礎を築いた塙には、現地でも「中国の流通を変えた人物」として高い評価が与えられている。

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