NYタイムズ「危機的状況」でどう報じているのか 担当の垣根を超えて総力戦で挑んでいる

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「現在私が配信していることはすべて、中国で1月に起きていたことだ」と、ズライクは話す。

過去15年間スポーツ担当デスクとして従事してきたベン・ホフマンは、ニュースおよびポップカルチャー批評の経歴を持つ。最近はチェンジング・ライブズというライブ・ブログを担当している。このブログでは、今回の感染拡大によってアメリカ社会が急速に変容している状況に注目したストーリーが綴られている。

すべての従業員に在宅勤務を求めている

ホフマンは、このブログは、中止になってしまった多くのスポーツイベント、試合、トーナメントに「命」を与える場になると考えた。

多くの人々の生活が一変し、音楽フェスティバルが延期され、聖パトリックの祝日のパレードが中止となり、ブロードウェイが閉鎖になるといった出来事が続く中、このブログがカバーする領域は広がっていった。

「私たちは、異なる部署の優先順位が何なのか、またその視座は何なのかを理解しつつ、部署間のバランスを見出そうと試みている」とホフマンは話す。

コロナウイルスの報道はこれからも引き続き、リアルタイムで展開していく。タイムズは今週、チェンジング・ライブズの配信を停止し、このブログに掲載されたニュース記事を他のプロジェクトに統合させた。

ホフマンは現在、アット・ホームというプロジェクトに従事している。これは、多くの読者にとって、避難生活の新たな制約に適応するための一助となるものだ。

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こうした広範囲な取り組みをさらに特別なものにしているのは、すべての業務が、常設の編集部なしに行われてきたということだ。タイムズは3月13日までに、すべての従業員に対し、在宅勤務を始めるよう求めている。

「私たちは、物事を即席でやることには慣れている」。クーパーはこう話す。「私がかつて飛行機墜落事故を取材していたときには、大惨事の現場に折り畳み式テーブルを置いて小さな支局をこしらえ、そこで仕事をしたものだ。私たちは、奇妙な場所で仕事をすることに慣れているのだ」。

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