「完成度8割」、新型リニア車両「残る2割」は何か 既存車をブラッシュアップ、5月走行試験開始

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L0系についてはこれまで、報道陣向けの試乗会がしばしば実施されている。その乗り心地については以下のように報じられている。(いずれも原文ママ)

新幹線より車体の幅と高さが約50センチずつ小ぶりなため、多少の圧迫感を感じた。縦揺れ、横揺れ共に途切れないが、ふわふわと漂うような感覚は不快ではなかった。
【2014年9月23日・朝日新聞】
全体として体に負担は感じなかったが、時速500キロ走行の際、「ゴーッ」と低く響く雑音や車内での揺れは、東海道新幹線に比べるとやや大きく感じた。
【2014年9月23日・産経新聞】
揺れ具合を見ようと、座席前のテーブル上にプラスチック製のペンを置いていた。動きはほとんどない。(中略)途中、飛行機に乗った際のように耳に空気圧を感じる場面もあった。
【2014年9月26日・読売新聞(東京)】
400キロを超えると、それまでの「ウーン」という騒音に「ゴッー」という重低音が加わった。ただ車内での会話や飲食、歩行には問題ない。
【2014年9月29日・日経MJ(日経流通新聞)】

細かいチューニングの積み重ね

以上はいずれも2014年9月22日に実施された試乗会のもようだ。その後も報道陣が乗車する試乗会が何度か行われており、乗り心地に関する記述もある。

時速500キロメートルに達すると、ほぼ揺れは気にならないが、耳に圧迫感を感じた。速度を落とし、タイヤを付ける時には、再び飛行機の着陸のような揺れや音が生じた。
【2016年11月16日・読売新聞(東京)】
乗り物酔いしないかと不安だったが杞憂だった。それほど音は気にならず、速さも揺れも特別なものとは感じなかった。
【2018年10月30日・朝日新聞】

JR東海によれば、L0系の試験運行開始以降、乗り心地の改善に向けて細かなチューニングを重ねているという。そう言われてみると、記事の執筆者は異なるかもしれないが、2014年、2016年、2018年と、乗り心地が少しずつ改善しているようにも見える。その結果の「8~9割」だとすれば、今回の改良試験車が何度も走行して、そのデータを元に100%の完成度に近づけるのだろう。

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