ソフトバンクG、最大4.5兆円資産売却の理由

孫社長「事業の揺るぎない自信に基づくもの」

 3月23日、ソフトバンクグループ(SBG)は、自社株式取得と負債削減のため、最大4.5兆円の保有資産の売却もしくは資金化を行うと発表した。写真は都内で2017年7月撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)

[東京 23日 ロイター] - ソフトバンクグループ(SBG)<9984.T>は23日、自社株式取得と負債削減のため、最大4.5兆円の保有資産の売却もしくは資金化を行うと発表した。最大2兆円で自社株取得を行い、残りを負債の償還や社債の買い入れなどに充当するという。バランスシートを強化して信用格付けの向上を目指す。今後4四半期にわたって行われる。

13日発表の自社株買い5000億円に追加して実施する。一連の自社株買いは計2兆5000億円となる。実施後は同社の発行済株式総数の45%の株式を取得し、消却することになる。

孫正義会長兼社長は「当社史上最大の自己株式取得であり、過去最大の現預金などの増加につながる。当社の事業に対する揺るぎない自信に基づくもの」とコメントした。同社は27兆円超の資産を保有、現預金などは1.7兆円あり、「今回の資金化の対象となる資産は、当社の保有資産価値の20%に満たない」(孫社長)という。

自社株買いは、市場での買い付け、相対取引、公開買い付け、これらの組み合わせなどの手段で行う。取得する株式数やタイミングはさまざまな要因で変動するとしている。

SBGは、同社の株式が大幅に割り引かれて取引されていると考えている。先週末の終値に基づくと、本質的な価値に対して同社史上最大幅の73%の過小評価となっていたと指摘した。

一方、コーポレート・ガバナンス向上に向けた継続的な取り組みの一環として、同社の取締役会は、今年の定時株主総会で付議される新規独立社外取締役候補者のうち少なくとも3人について、独立系調査会社も活用して人選を進めているという。

SBGを巡っては、同社株を取得している米ヘッジファンドのエリオット・マネジメントが2兆円規模の自社株買いを要求していると伝わっていた。一方、13日発表の自社株買い5000億円を受けて、S&Pグローバル・レーティングは17日、SBGの長期発行体格付けを「BB+」で据え置く一方、アウトルックを「安定的」から「ネガティブ」に変更。相場急落の中での大型自社株買いで、財務健全性と格付けを重視する姿勢に疑問が生じたとしていた。

(平田紀之 伊賀大記 編集:田中志保)

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