激変! 産廃ビジネス 大手を軸に大再編時代へ

 産業廃棄物処理ビジネスが今、大きく変わり始めている。不法投棄件数がこの5年で半減する一方、産廃処理業者の株式公開や企業規模の拡大が進んできた。

1970年の廃棄物処理法制定以降、日本での産廃処理は焼却か埋め立て処分が中心で、排出事業者側の「とにかく安く」が最優先された。無許可業者への横流し、不法投棄が横行、現在も大規模な不法投棄が毎年発覚し、撤去・回復を含めた問題は各地で相次いでいる。

ただし、「最近話題になる大規模な不法投棄は、大半が過去の現場が今になって発見されたものばかり」と語るのは千葉県印旛地域整備センター用地課長の石渡正佳氏。かつて千葉県庁の産業廃棄物課で“産廃Gメン”として産廃行政、不法投棄問題解決に取り組み、現在も産廃ビジネスの構造改革を提唱している。

不法投棄件数が5年で半減というトレンドを、石渡氏は産廃の最終処分需要そのものが過去5年間で半減したためだと見る。

一つは、2000年ごろから国際商品市況が上昇に転じ、再生利用可能な資源確保の国際競争が始まったこと。もう一つは、00~02年の間になされた国際的なリサイクル法体系の整備が背景だ。日本では循環型社会形成推進基本法と資源有効利用促進法のほか、五つのリサイクル法が制定され、同じ頃、欧米でもリサイクル法が相次いで整備されている。

技術革新と大型投資 産廃処理の現場が変わる

中でもインパクトが大きかったのが、排出事業者責任の厳格化。大企業による産廃業者の選別は、「埋め立て最終処分や単純焼却をしない(日本型ゼロ・エミッション)」が条件になった。最終処分場への需要が激減する一方で、中間処理業大手は規制強化と環境変化を見越し、90年代から積極的な設備投資を進めた。こうして、産廃処理をめぐる技術革新、リサイクル率の向上、最終処分減量化が実現してきたのである。

東京湾アクアラインの西側起点となる川崎臨海部。ここに国内最大規模の建設系産業廃棄物リサイクル工場がある。運営するのは、南関東で産廃処理を展開するタケエイ。07年5月に東証マザーズへ上場した。

 国内の建設現場から排出される産廃は、全産廃量の2割、最終処分量の4割を占めている。厄介なのは、パワーショベルなどの重機で一気に解体する際に発生する混合廃棄物。分別された廃棄物のリサイクル率は9割近くだが、一般的に混合廃棄物はいまだ3割台と低水準だ。

川崎リサイクルセンターに持ち込まれる産廃は、主に建設現場から排出される木くず、がれき類、金属くず、廃プラ、紙くず、繊維くず、ガラス陶磁器くずなど。分別ヤードに運ばれると、素材ごとに分別され、専用の処理棟に向かう。手作業による分別に加え、風力や振動ふるい、磁石などを用いた機械選別システムで分別、破砕、圧縮、切断などの処理を施し、再利用可能なリサイクル品に仕上げられていく。処理量は1日約3100トン。同社の建設混合廃棄物を含めたリサイクル率は平均85%。解体現場での分別処理の徹底を進めながら混合廃棄物量を減らし、数年以内にリサイクル率94%達成を目標に掲げている。

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