一時1ドル=102円割れ、政府「動向を注視」 政府・日銀が介入を実施する可能性はあるか
[東京 9日 ロイター] - 週明け9日の東京市場では新型コロナウイルスの感染拡大を背景とする世界経済への先行き不安から急激な円高、株安が進行、ドル/円は一時101円台まで、日経平均株価も1200円を超す急落となった。
米長期金利の急速な低下も円高を加速、サウジアラビアが原油増産の姿勢を打ち出し、原油相場が急落したことも市場の混乱に拍車をかけた。国内の長期金利は一時マイナス0.2%と昨年10月10日以来の低水準となった。
財務省幹部はドルが103円台まで下落した段階で「神経質な動きになっており、緊張感をもって見守る」とコメント。菅義偉官房長官は午前の会見で「市場動向を十分注視している」と述べた。
市場では「株式は売られすぎの側面が強いが、こうしたセンチメントが強まると何が下値を支えるきっかけとなり得るか見いだしづらい」(大和証券チーフグローバルストラテジスト、壁谷洋和氏)との声が聞かれた。
また円高進行については「政府・日銀は20カ国・地域(G20)の合意の範囲でドル買い/円売りのスムージング・オペレーション(相場の急激な変動を抑制する介入)を実施することができるとみている」(みずほ証券のチーフマーケットエコノミスト、上野泰也氏)との指摘も出ている。
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