「レンタルなんもしない人」が絶対頑張らない訳 お金や友だちは本当に重要なのか
「僕は“何かすること”に向いていないんだ」とそこで初めて気づいたんです。そして、どんな状況でも、現状を俯瞰してみることで、面白いと思える距離感をつくるのが得意なんじゃないかって。
ネットのなかで「お笑いの文化」に触れた影響で俯瞰する力が試されて、どんなことでも面白さを見いだせるようになったのだと思います。
――レンタルさんの定義する「面白さ」は、世間で言われているものとは少しちがうんですね。
世間一般でいう「面白さ」の捉え方って狭い気がするんです。ついついエンターテイメント性や派手さのあるもののイメージが先行してしまって、お金がないと面白いことができないとか、家族や友だちがいないと面白くないと思う人が、いっぱいいると思います。
でも僕はそうはならない。僕は友だちもいないし、積極的に行動を起こそうというモチベーションも湧かないから、面白いことを探しに行こうとは思わない。
そんなことをしなくても、僕はどんなことでも面白いと思えるような要素があるはずだと思っています。
家のなかでぼーっとしたり、たまに散歩したりするだけでも、十分に幸せを満喫できる。
「ぼーっとしているだけでも面白いのに、なんでこれ以上、頑張らなきゃいけないんだろう」と思うんです。だからこそ、頑張って行動を起こすモチベ―ションが湧かないんです。
――私は社会に適合したほうがラクだと思い、自分のスタンスがブレブレになるのですが、レンタルさんは、なぜそこまでブレずにいられるのでしょうか?
会社へ行ってお金を稼いで一軒家を手にいれるまで頑張る。そういうことをしないと幸せになれない人たちに自分をコントロールされているのが、僕はイヤです。
僕はそれに対して逆らいたかったんだと思います。
今のやり方は自然な成り行き
だから自分のラクな方向に向かっていった結果、たまたま行き着いたのが「レンタルなんもしない人」だったんです。
僕からすれば水が高いところから低いところへ流れ着くような、それぐらい自然なことだったと思います。
活動を始めていろんな人から依頼を受けるんですけど、みなさん細かいところでいろいろ気を使っていたり、気に病んでいたり、悩みのバリエーションも幅広くて面白いですね。
僕自身もそういうことで気になったり悩んだりしてもいいんだと思うことはあります。