東京地検が猛反発した「弁護士ブログ」の記録

見えないカルロス・ゴーン被告の取り調べ実態

1月23日の定例会見で東京地検の次席検事がブログに猛反発した(編集部撮影)

「まったく事実に反する」――。東京地方検察庁の斎藤隆博・次席検事は1月23日の定例会見で、ゴーン弁護団の1人だった高野隆弁護士のブログの内容に猛反発した。高野弁護士は1月16日付でゴーン氏の弁護人を辞任すると東京地方裁判所に届け出ている。

高野弁護士は1月11日付の自身のブログ「刑事裁判を考える:高野隆@ブログ」で「ゴーン氏は、70日間、連日週末も休みなしに、サンクスギビングもクリスマスも年末年始も、弁護士の立ち会いもなしに、平均7時間の取り調べを受けていた」と記していた。これに対して斎藤次席検事が冒頭のように全否定した。

高野弁護士は、検察官から開示された「取り調べ状況報告書」等を基に、ゴーン氏の拘留期間中の取り調べの開始時刻と終了時刻、終了時刻から開始時刻を引いた時間を「取調べ時間」としてブログに公開している(2018年11月19日から2019年1月11日までは取り調べ状況報告書、2019年4月5日以降はゴーン氏のメモ)。これを基に計算すると、取り調べ時間は平均6時間53分。高野氏が言う「平均7時間」とぼほ同じだ。

3時間の乖離の理由

一方、斎藤次席検事は1月9日の定例会見で「取り調べ時間は平均4時間弱」としていた。高野弁護士の指摘した平均7時間と約3時間もの乖離がある。

斎藤次席検事は1月23日の定例会見で、「高野弁護士は1日のうち最初の取り調べ開始の時間から最後の取り調べが終わった時間までをトータルで数えていて明らかに正確ではない。その間に食事や入浴、弁護士との接見、領事館の外交官との面談、そのほかの休憩等があった。それらを全部含めた時間であり、明らかにおかしい。高野氏のブログにある『平均7時間の取り調べを受けていた』というのは、さすがに事実からかけ離れている」と指摘した。

このうち、弁護士との接見については「1日2時間、ほぼ毎日行われていて、弁護士との接見は(逮捕・勾留の130日間で)120回以上に及ぶ」(斎藤次席検事)と説明。つまり、約3時間の乖離のうち2時間は弁護士との接見時間、残り1時間は食事や入浴、外交官との面談時間、そのほかの休憩時間ということになる。

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