英国風パブ「HUB」がアナログにこだわるわけ ビール1杯400円、あえて人の接客を重視する
――2019年のラグビーW杯期間前に、アルバイトら約300人を増やしました。
外国人客との英会話が目的でアルバイトをしている人も多い。サービスでもあり、自身の会話力向上にもなる。そのため、アルバイトの応募数はかなり多い。
外食は現在、人手不足で採用が難しいが、(当社は)意外と学生や英語の話せる方々が応募に来てくれる。志望動機が英会話という人が多いので、TOEIC700点以上の人に対して時給を10円だけ高くしている。700点以上で、「English OK」のバッジをつけている従業員が1500人中200人以上いる。
ハブには創業者の中内氏の思いが詰まっている
――ハブには、民間企業でありながらイギリス文化を広めるという役割もあるのですね。
(ハブの)創業者(であるダイエーの中内㓛社長、故人)がそう思ったんでしょうね。中内さんは日本のサラリーマンの飲み方がいやだと話していた。
「仕事終わりに居酒屋に行ってご飯食べて飲んでも、大体言うのは会社の愚痴と上司の悪口」「延々とだらだら飲んで、最後は閉店ですと言われ、出てきたみっともないサラリーマンが駅でごろごろしているわな」「あんなもんで明日の活力になる酒なんて飲んでないだろう」と。
そんなときにイギリスに行ってパブを見て、かっこいいイギリス人のサラリーマンがササッと飲んでササッと帰って、家でご飯を食べる姿を見た。「パブはリセットする場だ」と聞いて、これだ!と思ったのだろう。
キャッシュオンデリバリーという形態も新鮮だったと思う。彼はセルフサービスのスーパーをスタートさせた人だから。自分で会計をしている姿がダイエーのイメージと通じたのかもしれない。パブとスーパーは違うが、パブも週刊紙価格で(お酒を)出している。活力のある酒を出せば明日もがんばろうとなるだろうと。
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