ジム・ロジャーズ「大金持ちへの近道」を教えよう 投資で大成功するにはどうすればいいのか

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ロジャーズ氏は指摘します。

「株式であれ債券であれ、あなたがどんな知識を持っているかによって投資すべき商品は変わる。株式が何たるかを知らずに株式を持つべきではないし、債券の仕組みを理解せずに債券に投資をしてはならない。もし不動産が大好きで、いつも見て回っているような人であれば、全資産を不動産に投入しよう。そうした人が『分散投資にするとリスクが低い』という言葉を信じて、詳しくない株式にも投資をするのは間違いだ」

成功している経営者には、資産の運用よりも自分の会社の価値を高めることに専念している人が多いです。自分の会社のことは、ほかのどの会社よりいちばんよくわかるからでしょう。そこに投資をしたほうが確実に儲かるのです。

不動産が大好きという人のポートフォリオはほとんど不動産になっていたりします。割安な物件を見つけると、投資したくなるからです。中古マンションの間取り図を見るのが何よりも好きで、ずっと見ていられるという人もいます。

そうした人は得意ではない株式投資をするよりも不動産投資をするほうが負けにくいでしょう。不動産には興味はないけれど、新聞の投資欄や『会社四季報』を見るのが趣味という人や、ファンドの運用レポートを見るのが好きという人もいます。他人からすると不気味と思えるほど情熱をかけられる分野や、他人に説明できるほど詳しい分野に投資したほうがよいのです。もちろん、一極集中投資をするとリスクは高くなるので、キャッシュポジションもある程度持っておくほうがよいでしょう。

分散すれば資産が増えるまで長期間を要する

ロジャーズ氏は続けます。

「ちなみに、『投資は分散すべき』という言葉が投資の常識として語られるが、分散したら大金を手にすることはできない。1970年に1次産品に投資し1980年にそれを売って日本株を買う。そして1990年に日本株からテクノロジー関連株に買い替えて2000年に売ったのなら、あなたは今ごろ大富豪だ。これとは逆に、あらゆる株式や商品に分散投資をしていたら、まったく儲からなかっただろう」

投資の大原則といわれる「分散投資」ですが、メリットとデメリットがあります。メリットはリスクを低減できること。「卵は1つのカゴに盛るな」という投資の格言があります。集中投資をすると、そのカゴを落としたときには全部の卵が割れてしまうかもしれない。一方で分散投資をすれば損失の変動が抑えられ、卵が全滅することはないでしょう。その反面、利益の変動も抑えられるので、資産が大きくなるのに時間がかかるというデメリットもあります。

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