FPは見た!「お金が全く管理できない人」の実態 趣味を優先、借金があるのに投資…

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だが、本来は働く日数や時間をセーブして子供との時間を確保したいという意向のはず。もどかしさを感じながらも相談を終了した。おそらく、Aさんは妻の悩みを知りもしないのだろう。お金の前に夫を動かすコミュニケーション術が必要だと痛感した。

しかし、このままでは教育資金不足で家計破綻が発生する。夫が一日も早く気づくのを祈るばかりだ。できることがあるとすれば、子供の手がかからなくなったタイミングで、妻がフルタイムでの就労を計画するしかないだろう。

借金を投資で埋めようという「賭け」

仕事のストレスからか、お金を使ってしまうBさん。年収は500万円と低くないのだが、お金が一向に貯まらない。それどころかリボ払いの残高がある状態だった。いろいろなセミナーに行くうちに、最近クレジットカードを利用して毎月海外投資をする仕組みを始めたという。

初めに確認したのは家計の状況だ。家計自体は毎月黒字という申告なのだが、銀行残高は増えない。増えては減りの繰り返しで、貯めて使って貯まらない状態だとわかった。原因は仕事のストレスで、夜中にネットショッピングをしてしまうらしい。気がつけばお金が足りなくなり、リボ払いを利用。毎月高い金利の支払いを続けていた。

次に気になったのは、積立投資を始めていた点だ。Bさんのように借り入れ過多の場合は、借り入れを減らすことが最優先だと伝えたが、生活スタイルを変えることはできないため、節約はできないと回答があった。リボ払いを早めに返済することができない代わりに、投資を始めたとのこと。

住宅ローンの金利のように0.5%程度であれば、返済より資産運用を実施したいという気持ちが起こるのも無理はない。しかし、リボ払いの金利は10%以上あり、資産運用ではどう頑張っても安定して10%以上のリターンを得ることはできないだろう。

解約したほうがよいのではないかと伝えたところ、短期の解約は積立金がほとんど戻ってこないということで、解約もできない状態であった。おそらく、一発逆転を狙ったのだと思うが、Bさんのような状態の人に、投資商品を販売した業者がいて、状況に合わない提案を続けているのだと思うと恐ろしく感じる。

Bさんがその後どうなったかはわからないが、いい結果には結び付かないだろう。

借金癖があるCさんは、結婚後何とか無駄遣いを抑制していたが、夫婦関係がぎくしゃくしたのをきっかけに、散財生活が復活してしまった。Cさんの妻から連絡があり、「FPに継続して相談しているというのにどういうことか」と連絡がきた。筆者自体、Cさんとは2年以上連絡をとっておらず、家計見直しのタイミングで声をかけても返信がない状態だった。

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