普通の人が「知恵を売って稼ぐ」これだけの方法

「自分という資産」はこうやって運用する

もしもあなたが、これまで無縁だった業界と仕事で関わることとなったら、1度そこで働いている人にフラットに業界事情をヒアリングしたいと考えるだろう。あるいは、例えば新たにクラウドシステムを導入すべきか悩んでいる部署の責任者なら、業者のプレゼンだけでなく、導入済みの会社にメリットデメリットを本音で聞きたいはずだ。

このように、何らかの情報や知識を持つ第三者に話を聞きたい人と、知識や経験を提供できる人をマッチングする場を作れば、そこにお金のやり取りが生じる。シェアのプラットフォームを利用すれば、必要とされる知見や経験を提供して対価を得ることが可能になるというわけだ。

普通の会社勤めの経験がお金になる

例えば、“知見シェア”のプラットフォームである「ビザスク」の例では、誰でも自分のビジネス経験を提供するアドバイザーとして登録できる。自分の職歴や経験を登録することで、その業界や経験を基にしたアドバイスを受けたい企業などからのオファーを受けることができる仕組みだ。現在登録しているアドバイザーは国内約9万人で、50代・60代がそれぞれ3割ずつを占めている。

何らかの知見を得たい企業側の募集案件が、ビザスクのサイト上に提示されているので、答えられそうな案件があれば自ら提案をする。その提案に反応があり、何度かメッセージでやり取りを行った結果、ぜひ話を聞かせてほしいとなればマッチングが成立。対面や電話などで直接、先方と話をするという流れだ。

謝礼はケースによるが、一案件の平均は1時間1万5000円ほど。双方がメッセージで何度もやり取りをしてから実際のアドバイスへと進むため、ミスマッチも生じにくいという。誰でも知っていて当たり前、と思い込んでいる業界の知識や経験に、実はお金を払っていただける価値があるかもしれないと思うと、お金だけでなく自信も受け取れそうだ。

ビジネスだけでなく、趣味やレジャーの分野でも「お金化」できるスキルシェアの場がある。

自分の知識を教えたいと考えた人と学びたい人のマッチングをする「ストアカ」では、スポーツやハンドメイド、料理などと幅広い講座を募集している。

教える“先生”になるための資格はとくになく、自分が得意なことを生かせばいい。現役だけでなく、リタイアしたシニアでも、包丁とぎや漬物の漬け方を教える“先生”がいるのだとか。

ユニークな「体験」をホストとして提供し、参加者とともにそれを楽しむ「TABICA」も、アイデア次第で自分の特技や趣味を生かすことができる。歴史好きな人が解説入りで江戸史跡巡りツアーを企画したり、郊外に畑を持っている人が収穫体験を提供したりと、自分が提供できる個性的な体験に対して参加者を募る。内容に応じて参加料はさまざまだが、人気が出ればリピーターも期待できるだろう。

こうしたシェアのマッチングサイトは、利用登録自体は無料だが、収入が発生した時点でサイトに一定額の手数料を払うというパターンが多い。サイトはあくまでマッチングや募集告知の場を提供するというスタンスだが、参加者などが支払う料金はサイトを介して行うことが多いため、金銭トラブルにもなりにくい。

人的資産の活かし方という面では、スキルシェアにはまだまだ伸びしろがありそうだ。ただの会社員でも人の役に立てるジャンルはあるかもしれないし、リタイア後の小遣い稼ぎも夢ではないかもしれない。諦めるのはまだ早い(ただし勤務先の規定に、副業禁止の項目がないかは先に確認を)。

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