ポスト安倍レース、結局「岸田vs石破」の争いに

浮き彫りになる党内の「親安倍」「反安倍」対立

自民党石破派のパーティーで岸田文雄外相(左、当時)と握手する石破茂・元幹事長(2017年5月、写真:時事通信)

師走を目の前にして、永田町が花見政局に揺れている。史上最長政権という勲章を手にした安倍晋三首相が、自らが主催してきた「桜を見る会」の私物化疑惑で墓穴を掘りつつあるからだ。

自民党内も1強の揺らぎに敏感に反応し、「どんぐりの背比べ」とされるポスト安倍の構図も輪郭が浮かびつつある。

「孤立する」石破氏と「精彩を欠く」岸田氏

ここにきて党内では「後継レースは結局、岸田文雄政調会長と石破茂元幹事長が主軸になる」(自民長老)との見方が広がっている。同じ62歳、選挙区は広島と鳥取で隣接し、ともに世襲議員と政治的には似た者同士。しかし、ポスト安倍に挑む基本戦略は、岸田氏は「親安倍」、石破氏が「反安倍」と正反対だ。

桜解散説など年末年始に向けて政局のざわめきが増す中、それぞれが互いを意識しながら「次」に向けた発信に躍起となっている。

2018年9月の自民党総裁選は、2017年春の総裁3選を可能とする党則改正を受けて出馬した安倍首相(党総裁)と石破氏の一騎打ちとなり、石破氏は党員・党友による地方票では45%を獲得して善戦したものの、国会議員票では安倍首相に大差をつけられて敗北した。出馬するかどうかが注目された岸田氏は、「迷いに迷った末」(岸田派幹部)に7月下旬に不出馬を表明し、首相支持に回った。

安倍3選後、「首相に歯向かった石破氏」(細田派幹部)への党内の包囲網は維持・強化され、石破氏は孤立。内閣・党人事での無役も常態化した。一方の岸田氏は、外相、政調会長と要職を続けるが、一般国民レベルで「闘わない男」との印象が広がり、総理・総裁候補として精彩を欠く状況が続いている。

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