ゴルフ「ZOZO」の会場アコーディアが目指す先 タイガー優勝の陰で舞台提供した習志野CC
PGAツアーを開催したことで、「社内、社外に対してアコーディア・ゴルフは世界最高峰のトーナメントを開催できるとのメッセージが伝わった。スタッフには、楽しんで働いてもらう1つのステップとなり、この経験は会社にとって大きな資産となった。社員のモチベーションも上がった」(田代CEO)。
ZOZOチャンピオンシップは主催者であるZOZOとPGAツアーの6年契約で2025年まで開催される予定であるが、来年の開催コースは現時点では発表されていない。引き続き習志野CCで開催となるかは注目だ。
ゴルフ人口の減少もあり、現在の日本のゴルフ業界を取り巻く環境は厳しい。ゴルフ界の大きな節目である東京オリンピックのゴルフ競技を来年に控え、「ノンゴルファーに興味を持ってもらえる、ゴルフ界にとっても、大きなチャンスだと思っている。ゴルフ場に来て楽しいと思ってもらいたい」(田代CEO)。
アコーディア・ゴルフとしても、東京2020大会のゴルフ競技の舞台となる霞ヶ関カンツリー倶楽部へコースメンテナンスに関して、応援を派遣することも決まっている。PGAツアー開催で培ったコース管理のノウハウもオリンピックに生かせることは、日本のゴルフ界にとっても大きい。
今後の戦略については、「楽しいと思ってもらえるゴルフ場を作りたい。お客様のニーズも多様化しているので、それに対応していく。例えば芝生研究や機械の自動化なども進めていく」という。
その一環として、2019年11月に“日本一女性にやさしいゴルフ場”をコンセプトに千葉県の四街道ゴルフ倶楽部をリニューアルオープンして、ゴルファーのニーズの多様性に応えようとしている。
アコーディア・ゴルフは全国に134のゴルフ場と27の練習場を運営管理し、就業者数1万325人。2018年度の運営ゴルフ入場者数は841万人にものぼる。日本ゴルフ場経営者協会調べによると日本のゴルフ入場者数は8553万人なのでアコーディア・ゴルフはその1割を占める規模だ。
田代CEOの経営手腕にも注目
同社が多様性なゴルフ場を運営する中で、低価格化やプレーに時間がかかる等の声も聞こえるが、カジュアルにゴルフを楽しめる場を提供し、若者、女性、初心者へのゴルフの普及を図っているともいえる。どのゴルフ場を選ぶかはお客が選択する。少子高齢化の日本でゴルフ人口の減少という、業界全体の課題に対しても、グローバルな経験を持つ運営手腕に期待もかかる。
ゴルフ歴は30年以上あるが、自身のスコアに関しては非公開と田代CEOに笑顔でかわされた。アベレージゴルファーの気持ちがわかることも強みではないだろうか。
(文中一部敬称略)
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