ゴルフ「ZOZO」の会場アコーディアが目指す先 タイガー優勝の陰で舞台提供した習志野CC
10月下旬、日本で初開催となるPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」が千葉県のアコーディア・ゴルフ習志野カントリークラブ(習志野CC)を舞台に開催された。今大会は、タイガー・ウッズが19アンダーで優勝、サム・スニードが持つPGAツアーの最多優勝回数82回に並び、歴史に残る大会となった。2位には松山英樹が入り、日本初開催となるPGAツアーをさらに盛り上げた。練習日の火曜日に1万1063人、試合の来場者数も4万1214人と盛況だった。
台風による記録的豪雨で、大会期間中は競技中止順延や無観客試合にも見舞われた影響もあり一週間想定の8万人には達成しなかったが、PGAツアーの人気の高さ、とりわけタイガーの人気の高さを証明した。
アコーディアの社長は異色の経歴
その舞台を提供したのがアコーディア・ゴルフだ。同社の田代祐子CEO(最高経営責任者)に話を聞いた。田代氏は異業種からゴルフ業界にきたユニークな経歴を持っている。アメリカのオハイオ州立トレド大学を卒業後、米国国際会計事務所のKPMGに入所。パートナー(共同経営者)までステップアップし、GEなどを経て30年近く米国生活をした。
その後、日本に戻ってからも外資系企業の経営に携わった。ゴルフ業界との関わりは、2003年からだ。当時、米国投資会社リップルウッドが買収した宮崎の「シーガイア」などを運営するフェニックス・リゾートのCFO(最高財務責任者)として2年間経営に加わった。
ゴルフ業界から離れ、2011年の東日本大震災を契機に仕事を辞めてボランティア活動をすべく東北へ移住していた時期もある。
友人から、「女性で、グローバルビジネスのバックグラウンドがあり、ゴルフがわかる人」を探していると、2012年にアコーディア・ゴルフの社外取締役に誘われたのが現在につながっている。
当時、アコーディアはPGMからのTOB(株式公開買付け)などで会社がごたついていた。株主問題を解決すべく、非上場化に向けて取り組み、2016年からは代表取締役社長(現:代表取締役会長兼社長CEO)となったという。
「日本のゴルフ場は不思議なところだと思っていた。アメリカはそれぞれのコースのビジネスモデルがはっきりしている。例えば、スタッフは数名で数ドルでプレーできるコース、名門といわれるところはフォーマルディナーにも対応するプライベートクラブなどであるが、日本ゴルフ場は敷居が高くどこでも同じ雰囲気でスタッフも多いと感じた」とアメリカでゴルフを始めた田代氏は、日本との違いを話す。
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