ボジョレー解禁「ワインの帝王」実は鉄道マニア

火付け役デュブッフ氏、畑の横に鉄道博物館

小田急ロマンスカー「EXEα」の前に立つアドリアン・デュブッフ・ラコンプ氏(左)と小牧直樹ソムリエ(右、2018年11月15日筆者撮影)

11月の第3週の木曜日は何の日かご存じだろうか。ワイン好きなら周知の、ボジョレーヌーヴォー解禁日である。

バブルの頃に日本で一大ブームとなり、その後はすっかり定着した。解禁が「11月第3週木曜日の0時」というのは、全世界で定められており、2019年は11月21日だ。

日付変更線の関係から、原産国のフランスより、日本のほうが早く飲めることになっている。今でも全ボジョレーヌーヴォーの半数は日本に輸入されているという。

そのボジョレーヌーヴォー人気の火付け役が、ジョルジュ・デュブッフ氏だ。同氏の名前を冠したジョルジュ・デュブッフ社の白地に花柄の華やかなラベルのボトルを、誰もが1度は目にしたことがあるだろう。

ワイン畑の横に鉄道博物館

なんとこのジョルジュ・デュブッフ氏が、実は鉄道好きだという。そのうえ、趣味が高じて、ワイン畑の横に鉄道博物館を作ってしまったというのだ。

ボジョレーの帝王、ジョルジュ・デュブッフ氏(写真:サントリーワインインターナショナル)

そもそもボジョレーヌーヴォーとは何か。

「ヌーヴォー(Nouveau)」はフランス語で「新しい」という意味。「ボジョレー」はフランスのブルゴーニュ地方の南部に広がる地域と、そこで作られるワインを指す。本来の発音は「ボージョレ(Beaujolais)」だが、日本では「ボジョレー」で定着している。つまり「ボジョレーヌーヴォー」とは、ボジョレーでその年に収穫したブドウを醸造した新酒のことだ。

ボジョレーヌーヴォーはほとんどがガメ種という原料品種から作られている赤ワインで、その作り方は他の地域のワインとは異なっている。ちなみに白ワインもヌーヴォーとして売られているが、ボジョレーヌーヴォーと呼ばれるのは、赤とロゼのみだ。

もともとは初物として、そしてその年のブドウの品質を確かめるという目的もあり、地元で新酒のワインを飲む習慣が、1800年代には存在していたという。

それがボジョレーの隣街のリヨンで広まり始め、出荷を急ぐがゆえの品質低下を防ぐために、フランス政府が最初に解禁日を定めたのが1951年。その後、1985年に現在の11月第3木曜日と改定された。

その間、もっと多くの人にボジョレーワインのすばらしさを知ってもらいたいと、ヌーヴォーの解禁日を大々的なイベントにし、世界に広めたのが「ボジョレーの帝王」といわれるジョルジュ・デュブッフ氏だった。

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