開業目前、「相鉄・JR直通」ダイヤ作成の舞台裏

11月末開業、海老名―新宿で試運転が佳境に

山手線と並んで東京都心の埼京線区間(山手貨物線)を走る相鉄の12000系(撮影:久保田 敦)
鉄道ジャーナル社の協力を得て、『鉄道ジャーナル』2019年12月号「S・J直結 2019.11.30」を再構成した記事を掲載します。

「相鉄」こと相模鉄道にとって念願であった東京都心への直通列車を運転する「相鉄・JR直通線」が、11月30日に開業する。

発表された相鉄・JR直通列車のダイヤは、相鉄線内が特急と各停の2種類で、特急停車駅は海老名側から大和、二俣川、西谷、羽沢横浜国大。JR線内は両者とも走行ルート内の全駅(武蔵小杉、西大井、大崎、恵比寿、渋谷、新宿)に停車する。JRでは特急は料金を要する列車なので、一般列車である相鉄線内特急をJR線内でどのように案内表示するかは、まだ明らかになっていない。

二俣川ー新宿間は10分短縮

発表資料の時刻表によると、海老名―新宿間の所要時間は58分から66分の幅があるが、おおむね61~63分、各停は同71~73分だ。しかし、その発表資料や各種告知に「主な区間の所要時間」として記載されているのは二俣川―新宿間最速44分、大和―渋谷間同45分、海老名―武蔵小杉間同36分であり、これにより相鉄がどのようなエリアや区間をターゲットにしているかが察せられる。二俣川―新宿間は現状の横浜経由に比べて10分程度の短縮となる。

運行本数は終日で46往復92本。朝ピーク時は1時間当たり4本ペース、その他時間帯は毎時2~3本とされた。日中が時間当たり2本、夕方のラッシュ時は3本となる。

特急と各停の割合は、平日は圧倒的に特急主体で7割以上を占める。上下それぞれのイレギュラーはあるものの、各停は日中毎時2本の時間帯に特急と交互に運転される列車と捉えてよいだろう。土休日は各停が5割近くまで増え夕方は上下とも各停が集中、夜は特急が集中するが、明確なパターンとは言いがたい。

直通運転区間は海老名―新宿間が基本で、平日・土休日とも朝の上下に赤羽・大宮・川越方面まで直通する列車が6本連続してある。相鉄側ではいずみ野線に入る直通列車はない代わり横浜行きの通勤特急と通勤急行が新設され、それが二俣川または西谷でJR直通列車と接続を図る。

次ページ特急のスピードで直通本数の弱点をカバー
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